上達できるクライミングシューズの選び方

文=蓑和田一洋 監修=ジャック中根(クライミングプロショップ「カラファテ」)
*この記事は『CLIMBINGjoy No.5 2010年10月号』掲載記事をもとにしています。

 

クライミングシューズのソールは、ほとんどが平面、つまりフラットになっています。理由は「静止摩擦係数 × 面積 × 加重=フリクション」という法則があるからです。

「静止摩擦係数」とは、クライミングでいえば「滑りにくいソール(ゴム)」のこと。「フリクションが高い」とは、足が滑りにくいこと。つまり、ソール(静止摩擦係数)がフットホールドと広い「面積」で接するとフリクションは高くなります。この広い面積を出すためには、フラットなソールが有利なのです。なお登山靴は、岩と違って砂利や泥地など着地点自体が動くため、それに対してスパイクのように食い込める、パターンの深いソールが使われています。

クライミングシューズの底面。フラットソールを採用することで、 フットホールドとの接地面積を広げている 登山道など不整地を歩くためのトレッキングシューズのソール。 パターンが深く、砂道などに食い込みやすくなっている

 

 



まず、高いフィット感があります。これは、シューレース(靴ひも)をきつく締めたり緩く締めたりすることで自分の足に合わせることができるから。ひもがあるから履きにくい、というイメージを抱きがちですが、実はひもを使ったもののほうがシューズ全体を緩めることができて、その分、履きやすいともいえます。
 

使用中にシューレースがほどける可能性があります。また、トウフックのときにシューレースが邪魔になることも。ひもをつま先から締め上げていくのが手間だという人もいます。



シューレースのフィット感、スリッパの着脱のよさ。このふたつの利点を併せ持つタイプ。シューレースのように、つま先部分から締め上げる必要がないため、履きやすいのが魅力です。そして、トウやサイドなど足全体を使ったクライミングにも有利です。
 

ベルクロで締めることができるのは2、3ポイントだけ。足の形によっては締めたいところまで締まらないということもあります。また、ベルクロが傷んだとき、シューレースのように簡単に交換できません。




パーツが少なくて軽量なこと、さらにパーツが少ない分、足になじみやすいのが利点です。履くときには少し力が必要ですが、慣れると着脱もラク。そのため、ジムでのボルダリングなど、頻繁にクライミングシューズを脱いだり履いたりするときに便利です。
 
ある程度まで伸びるのは避けられません。そのため、サイズ選びが難しくなります。また、一度伸びてしまうと、シューレースやベルクロを使ってのサイズ調整が利きません。ヒールフックのときに脱げやすいのも難点です。

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