ボルダリングのグレードは?(2)

ボルダリング

日本独自の「段級グレード」が最も一般的です。武道、書道、珠算などに用いられている段級位制を取り入れたもので、草野俊達が考案し、1995年の『岩と雪』最終号(169号)において発表されました。ただし人間にグレードがつく訳ではなく、あくまで課題につけられるものです。

基本10級から始まり(10級よりやさしいものを20級、30級とする試みあり)9級、8級と上がっていき、1級の次が初段。現在は六段までの課題が発表されています。 ただし、クライマーによっては自分がよりなじんでいる、V10、V11といったアメリカのVシステム、ヨーロッパの6c、7aといったフレンチボルダーグレード(ルートと区別するため、最近はボルダーには6C、7Aなど大文字を使っています)を使用する人もいます。

「段級グレード」は、そのままではV、フレンチより幅が広いので、+、-をつける試みがなされました。ところが+、-両方をつけると、V、フレンチよりも細かくなってしまうことが発覚、現在『ROCK&SNOW』では、+のみを使用する方向性を提案しています。

ルートと同じように、グレードをつけるのは最初にその課題を登った人=初登者です。ボルダーは特にムーブが凝縮されているので、得意、不得意が顕著に反映します。あとからグレードが改定されることもルートより多いようです。

文=北山 真