IFSCリードワールドカップ開幕戦 シャモニーは男女共にスロベニアが優勝。ドメン・スコフィック、ヤーニャ・ガーンブレット

20160711_news_wclead14
 
日本では唯一の決勝進出 小林由佳

ときおり激しい雨が降る中ファイナルは行なわれた。傘をさした数千の観客が会場を埋め尽くした。

男女共にショー的要素の強いルートで比較的下部は登らせるようになっており、全員を上部で勝負させる意図が見えた。このようなルートは実力の差が手数に反映されにくい。実際に男子では上部のわずか数手の中で全員がフォールしている。

地元フランスの選手が男子2名、女子1名ファイナルに進出しており、優勝への期待が高まっていた。男子のシュペールは軽快な登りで一時リーダーとなる高度まで達し、盛り上がりは最高潮となった。

男子優勝はスロベニアのドメン・スコフィック(22)。

20160711_news_wclead12
 
男子優勝 ドメン・スコフィック(SLO)

女子は日本人から唯一、小林由佳がファイナルに進出していたが上部に差し掛かる手前の大きいムーブで距離が出し切れずにフォールしてしまい、5位でフィニッシュとなった。

優勝は圧倒的な登りを見せたスロベニアのヤーニャ・ガーンブレット(17)。去年よりワールドカップに参加し始めたユース選手であるが、参加したワールドカップでは全て表彰台にのぼっている。今回の決勝ではホールドが湿気ていたのか、終了点付近で何度もスリップしながらも、かなりの余裕をもっての完登であった。

20160711_news_wclead13
 
女子優勝 ヤーニャ・ガーンブレット(SLO)

男女を通じて、日本のリードの競技力の低さが垣間見えた。ワールドカップに精通した指導者を集めて強化チームを作ることが急務である。このままでは世界との差は開く一方である。

文・写真=小澤信太

IFSC リード ワールドカップ シャモニー リザルト

20160711_news_wclead15 20160711_news_wclead16

◆男子
1   ドメン・スコフィック(SLO)
2   ステファノ・カルナティ(ITA)
3   ヤコブ・シューベルト(AUT)
4   ゴーティエ・シュペール(FRA)
5   ロマン・デグランジュ(FRA)
6   セバスチャン・ハレンケ(GER)
7   ショーン・マッコール(CAN)
8   フランチェスコ・ヴェトラータ(ITA)

9   是永敬一郎
10   島谷尚季
13   樋口純裕
17   波田悠貴
18   藤井 快
21   原田 海
26   楢崎明智
31   中野稔

◆女子
1   ヤーニャ・ガーンブレット(SLO)
2   アナ・ベルーホーベン(BEL)
3   キム・ジャイン(KOR)
4   マグダレナ・ロック(AUT)
5   小林由佳
6   ミナ・マルコビッチ(SLO)
7   アン・ソフィー・コレル(SUI)
8   シャーロット・デュリフ(FRA)

25   大田理裟
26   小武芽生

同一カテゴリの最新ニュース