日本人はまたもや男女とも2,3位、ボルダリングワールドカップヴェイル大会

文=北山 真  写真=Eddie Fowke/thecircuitclimbing.com

6月9日、10日、アメリカ・ヴェイルにおいてボルダリングワールドカップ2017第5戦が行なわれた。

日本人男子は相変わらず好調で、参加10名中9名が予選通過。堀創、杉本怜がそれぞれのグループで1位という好スタートを切った。

そしてセミファイナルでは緒方良行が魅せた。ただ一人全完登という驚くべきパフォーマンスであった。堀は1アテンプトの差で惜しくも決勝を逃した。ファイナルは6名中4名が日本人という異様な雰囲気。しかもタイプの異なる4名だけに「誰かが優勝するだろう」と期待した人も多かっただろう。

ところがそれまで、予選グループ9位、セミファイナル2完登と、とても調子が良いとは思えなかった韓国のチョン・ジョンウォンが、ここ一番の強さを発揮する。みごとただ一人の4完登で優勝をさらい、年間ランキングも渡部桂太に肉薄する2位となった。

男子年間チャンピオンはまったく予想がつかない状況となった。今後1戦ごとに順位が入れ替わる可能性も大であろう。


みごと2位に入賞した楢崎明智、アレックス・プッチョと

日本人女子は4名が参加。野口啓代、野中生萌はもちろん、尾上彩、小武芽生も順当に予選を通過した。

セミファイナルでは誰も予想だにしなかったヤーニャ・ガーンブレッ卜がまさかの7位。その代わりというのも変だが、地元アレックス・プッチョが決勝に進み会場は大いに沸いた。

ヤーニャのいないファイナル。これは野口、野中にとって優勝のチャンスが倍になったといえるだろう。しかし3完登をめぐってのアテンプト勝負を制したのは、ショウナ・コクシー。この優勝で年間チャンピオンを大きくたぐり寄せた。

男子

1 チョン・ジョンウォン KOR
2 楢崎 明智
3 緒方 良行
4 アレクセイ・ルブツォフ RUS
5 藤井 快
6 渡部 桂太

女子

1 ショウナ・コクシー GBR
2 野口 啓代
3 野中 生萌
4 アレックス・プッチョ USA
5 カチャ・カデック SLO
6 ペトラ・クリンガー SUI

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