CHABOUZUが選ぶ初めての外岩シューズ イボルブ『ポンタスⅡ』

イボルブ『ポンタスⅡ』
1万5225円
サイズ=US4.0〜11.0(22.0〜29.0cm相当)
*( )内のサイズは目安です

 

いよいよ迎える待望の外岩デビュー。
岩場でのクライミングに適したシューズがあれば、日頃のトレーニングの成果を生かして自然のなかで新たな楽しみに出会えるだろう。
コンペや外岩で活躍し、ジムスタッフとして多くのクライマーにシューズ選びのアドバイスをするCHABOUZUこと清水広明さんに、外岩デビューにふさわしい一足として「ポンタスⅡ」をすすめる理由を聞いた。

CHABOUZU
(しみず・ひろあき)
B-PUMP横浜ジュニアスクールチーフ。ボルダリング中心に活動してきたが、昨年8月から初めて本格的にリードに取り組み、3カ月後に5.13Cを登る。
まだまだ進化し続ける童顔の32歳。茨城県出身。

 

小さなフットホールドにもしっかり立ち込める剛性の高い作り。3本締めで足先までしっかりフィットさせられ、効率よくエッジングできる

 

3本のベルクロで履き口を大きく開けられ、小さめのサイズを選んでも着脱しやすい

 

 

繊細なスメアリングを必要とする場面でも、柔らかく粘るようなTRAXラバーソールが岩面をしっかりグリップする

 

 

メンテナンスしやすい合成皮革素材のアッパー。
作りがしっかりしているので水洗いもでき、汚れやすい外岩シューズにピッタリ

 

 

クセのないストレートな形状とフラットなソールで、スラブからフェイスまで幅広く対応。
直角に近い自然なかかとの形状が、日本人の足に合う

 

 

Q.外岩に行くとき、ジムで履いているシューズではダメですか?
A.もちろん、ダメではありませんよ。履き慣れたシューズでかまいません。でもジムと外岩ではいろいろな条件が違うので、より外岩に適したシューズがあるんです。

Q.具体的には何が違うのでしょう?
A.まず、外岩のフットホールドは、ジムのように大きく出っ張ったものばかりではありません。外岩ではシューズのつま先を小さな突起に押し当てるように置き、そこに確実に乗り込む必要があります。シューズが柔らかいと、つま先にかかる力に負けて指が反るように曲がってしまい、ピンポイントでフットホールドに力を伝えられません。つま先の硬いものが外岩向きです。
 また、ほとんどフットホールドがないところをソールのフリクションだけで登るスラブなどでは、ラバーの性能の高さや、足裏の広い面積を岩に接触させられるようなソールの形状が必要です。

Q.では、初めての外岩シューズ選びのポイントは?
A.初めて外岩に行ってみたいと思うみなさんは、ジムでの経験で、小さめのシューズが登りやすいことを実感しているころではないでしょうか。外岩用として選ぶなら、普段のジム用よりハーフサイズ小さいものを試し履きしてみるといいと思います。もちろん、痛くて登れないのでは意味がありませんから、無理のない範囲でサイズを探ってみましょう。
 また日本の岩場では、いわゆるハングよりも圧倒的にフェイスやスラブが多く、なにより立ち込みなどの細かい足使いが重要になります。初めはターンインやダウントウなど個性の強いものよりも、クセのない、フラットでストレートなタイプのほうが扱いやすいと思います。
 ひと口に外岩といっても、チャートや花崗岩など岩の種類によって質感が異なり、登り方のコツも違います。外岩用としてまず一足手に入れるのなら、どんな岩にも対応できるオールラウンドなシューズがいいですね。

Q.「ポンタスⅡ」のおすすめのポイントを教えてください。
A.これまでお話しした条件にピッタリなシューズです。足入れがよく、丈夫で長持ちしますよ。もっと硬いものがよければ「バンディッドSC」もおすすめです。自然に癒やされる外岩クライミングは本当にいい。みなさん、ぜひ外岩に行きましょう!

 

 

イボルブ『バンディッドSC』
1万3650円
ポンタスⅡ同様、外岩でオールラウンドに使える3本締めモデル。ポンタスに比べ甲高の作り。やや硬めなので、比較的体重がある人や男性向き。
サイズ=US4.0〜11.0
(22.0〜29.0㎝相当)

写真=山本浩明 文=小川郁代
問合せ先=イボルブ・ジャパン☎0565-42-3505