シンプルこそ最先端、シューズは履き心地で選ぶ !　テナヤ『TARIFA / タリファ』

履き心地のよさに定評がある同社の「オアシ」と同じ足型を使用している。ダウントウ、ターンインのカーブが緩やかな形状と、柔らかく足全体を包み込むアッパーとの相乗効果で快適性はこの上ない。クライミングシューズに慣れていないビギナーでも履けるのが魅力。また、全体に細身で、ヒールカップが浅く作られている。

	靴紐がスムーズに締められるクイックレースシステムを採用。つま先部にはレースがなくてトウフックが掛けやすく、レースアップのわりにつま先の自由度が高い。
	フック性能の高さに定評があるスタンダードなヒールの形状。アキレス腱付近にあるソールの段差をホールドに掛ければ、がっちり極まって外れにくい。
	つま先は薄く作られ、ダウントウが緩やかなのもあって小さいポケットや細い溝に突っ込みやすい。華奢な足の持ち主で、フィットするシューズがない人は一度試そう。
	柔らかな人工皮革（ロリカ）のアッパーとフラットなソール形状からベタッとスメアリングするのは得意。また、ロリカは皮に比べて伸びにくく、型崩れしにくいのが長所。

近年、ストレートでフラットなシューズ（要するに普通のシューズ）を求める声は多くなった。快適な履き心地を求めるだけでなく、素直な形状であれば、取り回しやすく、クライマーの腕次第でどんな状況にも応じやすいからだろう。そんなニーズを形にしたのがタリファ。足の形によって微調整できるレースアップの長所と、ベルクロタイプのようなつま先の自由度を併せ持つハイブリッドな一足に仕上がっている。はっきり言って特徴の少ないシューズだが、アレックス・メゴスもタリファを履いているのを見たりすると、靴の特性に頼って登る時代は終わったのか……と感じてしまう。

＊問合せ先
Carpediem（カルペディエム） TEL 049-293-3668