最新クライミング用語集(た行)

 

【た】

タイインループ tie-in  loop ハーネスのロープを結ぶ部分。現在、フリー用に使われているハーネスのロープを通す部分。現在、フリー用に使われているハーネスのロープを通す部分はループになっていないものがほとんどなので、タイインポイントのほうが理にかなっている気がする。前側に付いているテープの輪は「ビレイループ」と呼ぶ。

タイオフ tie-off スリングで木やピトンの根元に絞り込むこと。

ダイク dike 岩の硬い部分が飛び出て帯状になっているもの。花崗岩では、よく石英質のダイクが見られる。

ダイノ dyno →ランジ

ダイヒードラル dihedral 岩の凹角。「オープンブック」「インサイドコーナー」とも。フランス語では「ディエードル(diedre)」。

ダブルダイノ double  dyno 両手ランジ。

ダブルロープ double  rope  2 本のロープを使うリードの方法。プロテクションの位置が登るラインの左右に離れてしまったり、ライン自体がまっすぐでないことが多いアルパインやトラッドでよく使われている。フリークライミングでも、直角のハングを越えていくような、シングルではロープドラッグを起こしてしまうルートで有効。また、たぐり落ちの距離を短くすることもできる。

タンデュー tendu(仏)→オープンハンド

 

【ち】

チキンヘッド chicken  head(俗) ニワトリのトサカのように飛び出たホールド。

チッピング chipping 岩を削ること。「チズリング」も同じ。

チップトホールド chipped  hold チッピングによって作られたホールド。「チョップドホールド」は間違い(ボルトを切り落とすことは「チョッピング」という)。

チムニー chimney もとの意味は「煙突」。クラックのなかで最も幅広いもの。ステミング、バック・アンド・フットなどで登る。

中継 中継ホールドの略。それだけでは体を支えることができない小さなホールドで、次の、より掛かりのいいホールドへデッドポイントするためのもの。

チョーク chalk 滑り止めの粉。専用のチョークバッグに入れて携行する。

チョック chock クラックに使うプロテクションの総称。

チョックストーン chock  stone クラックに詰まった石。

 

【つ】

つるべ(俗) マルチピッチのルートをふたりで登る場合に、ピッチごとにリードを交代する方法。しかし冷静に考えてみると、ぜんぜん似てないような……。「つるべ」じゃあ、いつになっても上へ行けないのでは……?

 

【て】

ディセンダー descender 下降器。ビレイディバイスと共用となっているものが多い。エイト環は本来、ディセンダー。

ディバイス device 器具。

ディフィカルティ difficulty クライミングコンペのカテゴリーでオンサイト・リード方式のもの。スピード競技ではないという意味で名づけられ、長らく使われてきたが、2005 年より「リード」に変わった。これは、区別すること。

テンション tension→ハングドッグテン(俗)テンション」の略で、「ワンテン」といえばテンション 1 回で登ったということ。

 

【と】

トウフック toe  hook つま先(トウ)でホールドを引っかけること。よく「トゥーフック」と間違って表記される。

トップダウン top  down 上部からロープを垂らし、ボルト設置、掃除などを行なう「グラウンドアップ」の反対語で「フレンチスタイル」とも呼ばれる。

トップロープ top  rope 終了点でロープが折り返り、2 本(実際には 1 本だが)のロープが地面に垂れている状態。主に練習用に使用される。リードルートをトップロープで登っても、登った(レッドポイントした)ことにはならない。これを「ホワイトポイント」と呼ぶようだ。

トップローププロブレム toprope  problem  主に以下の3つの理由で設定される。岩が柔らかくてプロテクションがとれない。ムーブが厳しすぎてクリップができない。スケールがない。

トラディショナルクライミング traditional climbing トラッドルートを登ること。

トラッド trad「トラディショナルクライミング」の略。

トラッドルート trad  route ナチュラルプロテクションで、主にグラウンドアップによって拓かれたルート。反対語は「スポートルート」。

トラバース traverse 横へ移動すること。

トリッキー tricky わかりづらい、独特な。「トリッキーなムーブ」「トリッキーなルート」というように使う。