赤岩青巌峡

【概要】 北海道を代表するエリアといえよう。傾斜も強く高いグレイドのルートも多い。特に5.12台、5.13台がこれほど充実したエリアは他に類を見ない。しかもアプローチがほとんどゼロといった恵まれた岩場である。むろん5.10台のルートも多いが、遠方から訪れるのであれば、少なくとも5.11台に挑戦できるレベルは欲しいところである。

比較的新しく拓かれた岩場であるし、当初から頑強なボルトが使用されているので、プロテクションにもほとんど不安はない。大自然の中でのびっくりするほど赤いチャートとの出合い、そして良質なルートでのクライミングはきっと思い出深いものとなるだろう。

【歴史】1987年、地元金沢弘明の誘いで横溝吉宏、保坂達巳、竹内正信ら奴隷倶楽部のメンバーが訪れたのを皮切りに、道内の多くのクライマーがルートを増やしていく。この年、各グレードにおけるスタンダードとなる3本のルートが誕生した。

金沢による「僕を見て」5.10。竹内による「爆発するぜ!」5.11c。そして保坂による、「天国列車」5.12a/bである。1989年には平山ユージが「神威」5.13dを、吉田和正が「日高源流エサオマン」5.13bを拓き、一躍全国に名を知られることとなる。

その後も吉田による「ジングルベル」5.13c、日本で初めて5.14のグレードが付けられた「燃えるお兄さん」、山村学による「ムーブオン」5.13d、小笠原浩による「ラビアンローズ」5.13cなど、ハイレベルのルートが次々と生まれるのであった。

1993年11月には、橋本佳代子が国内にお7ける初の女性による5.13ルート「リトル・トゥリー」5.13aに成功している。

2006年10月、長期のプロジェクトであった、ムーブオンから神威につなげるラインを松島暁人が初登「ムーカム」5.14c/dとした。2007年、小山田大が第2登している。

この岩場の特徴

  • ボルダリング

    ボルダリング

  • リード(ボルト)

    リード
    (ボルト)

  • トップロープ限定あり

    トップロープ
    限定あり

地域 北海道 エリア 道央
区域 占冠
100岩場N0. 7
シーズン 5月~10月
岩質 チャート 傾斜 90~140度
ルート数 約100本
~5.9:11
5.10台:27
5.11台:27
5.12台:22
5.13台:14
5.14台:2
駐車場GPS -
場所 北海道勇払郡占冠
アクセス -
アクセスマップ
宿泊・
キャンプ地など
ニニウキャンプ場か沙流川キャンプ場を利用。いずれも近くに温泉あり。
その他 村立自然公園なので長期間ロープやヌンチャクを残置しないこと。2012シーズンまでは林野庁の関係で入林者の署名をお願いしている。あとトイレの維持のための協力金(カンパ)もお願いしている。
2013シーズン以降は未定だが、クライマーサイドの交渉窓口になる組織を作って、交渉していく予定。

2014年4月29日
駐車場、仮設トイレが新設。赤岩青巌峡周辺を管理するNPO法人占冠・村づくり観光協会のウエブサイトに詳細が掲載されていますので、行かれる方は事前にご確認を。
※2枚目のMAP 「ぶったまげ岩」付近にある駐車場は現在、駐車場としての利用禁止
公衆トイレ
掲載書籍 北海道・東北