花谷泰広、馬目弘仁、青木達哉が 第21回ピオレドールを受賞

  2013年4月6日

  4月4日、フランスのシャモニでピオレドールの審査会が行なわれ、ネパール・ヒマラヤのキャシャール南ピラーを登攀した日本の花谷泰広、馬目弘仁、青木達哉がピオレドール(黄金のピッケル賞)を受賞した。これで日本人のピオレドール受賞者は2008年のカランカ北壁(一村文隆、佐藤裕介、天野和明)、同年のカメット南東壁(平出和也、谷口けい)、2010年のローガン南壁(横山勝丘、岡田康)に続き4回目、計10人が受賞したことになる。

 審査経過については不明だが、今回はノミネートされた6つの隊すべてがピオレドールを受賞するという、前例のない選考結果となった模様だ。受賞した登山隊とメンバーは以下のとおり。

■     キャシャール(6770m)南ピラー初登攀=花谷泰広、馬目弘仁、青木達哉(日本)

■     ムスターグタワー(7284m)北東壁初登攀=ディミトリ・ゴロワチェンコ、アレクサンドル・ランゲ、セルゲイ・ニロフ(ロシア)

■     バインターブラック(a.k.aオーガ、7285m)南壁初登攀=ヘイドゥン・ケネディ、カイル・デンプスター(アメリカ)

■     ナンガ・パルバット(8125m)マゼノリッジ初縦走=サンディ・アラン、リック・アレン(英国)

■     カメット(7756m)南西壁初登攀=セバスチャン・ボアン、ディディエ・ジュルダン、セバスチャン・モアッティ、セバスチャン・ラテル(フランス)

■     シヴァ(6142m)北東ピラー初登攀=ミック・ファウラー、ポール・ラムズデン(英国)

  今年のジュリー(審査委員)は英国のスティーヴン・ヴェナブルズを審査委員長に、スロヴェニアのシルヴォ・カロ、ドイツのゲアリンテ・カルテンブルンナー、そして日本の横山勝丘の4名がつとめた。これまでジュリーにはアルピニスト枠4名にジャーナリスト枠2名が加わり、計6名での審査が通例であったが、今年はアルピニスト4名のみによる選考がなされたことになる。

ちなみにピオレドール生涯功労賞(ワルター・ボナッティ賞)はクルト・ディームベルガーが受賞している。

関連リンク

同一カテゴリの最新ニュース