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倉上慶大、”白髪鬼”のエクステンションに成功
文=倉上慶大 写真=萩原 悟
4月16日に湯川で、”白髪鬼”のエクステンションとなるルートを登りました。 ルート名は “燈明(The Votive Light)5.13d/14a R”です。
スタイルはオールナチュラルプロテクションで、”白髪鬼”の終了点となるボルトアンカーはプロテクションとしても使用せず、カムとナッツのみで登ります。エクステンションの長さはプラス15mほどで、”白髪鬼”の細いクラックのラインに沿って壁の中央のクラックを辿り岩頭までトップアウト、最後は立木をアンカー点とします。
“燈明”の登攀では”白髪鬼”のボルトアンカーは使用しておらず、前半パートで”白髪鬼”をほぼ100%登っているのでボルトの存在意義に関して悩みましたがボルトはそのまま残すことにしました。
そもそも自分もリハーサルで使っていたのと、”白髪鬼”というルートを知るうちにそのボルトが打たれた経緯が妥協点としてのボルトでは無く、もともとの支点の風化や不安定性など踏まえたうえで打たれたものであるということを知ったからです。
また、”燈明”を登ったことで岩を登るラインの捉え方にも様々な視点があるということに気付けました。”白髪鬼”と”燈明”という2つのルートを区別することの意義はそこにあるわけですが、詳しく述べると長くなるのでいずれまた別の機会にしようと思います。
グラウンドアップ、ロープソロなど「より厳しく激しく」をモットーに色々なスタイルでこのルートと対話して、痛い目にもあったりしましたが最終的には納得できる形に落ち着けました。
このルートとのストーリーは、最終的にはロープソロではなくオールナチュプロでのトップアウトリード初登という形で決着しました。
結果、その登攀にあたって多くの人たちに助けていただききました。この場を借りてお礼申し上げます。