2014年のピオレドール受賞者が発表【追記あり】

フランスの登山誌「モンターニュ（Montagnes）」と「グループ・ドゥ・オート・モンターニュ（Groupe de Haute Montagne）」が主宰している、優秀な登山家に贈られる国際的な賞「ピオレドール（Piolets d’Or）」。去る3月29日にフランスのシャモニで審査会が開かれ、2014年度、第22回受賞者が発表された。

受賞したのは、昨年の秋にアンナプルナ南壁を単独で新ルートから登ったスイスのウエリ・シュテックと、パキスタンの K6西峰に初登したカナダのラファエル・スロウィスキーとイアン・ウェルステッドのペア。

今回のピオレドールにノミネートされていたのは次の5隊であった。

◆タルン・ピーク（7439ｍ）北壁初登攀
　マレク・ホレチェクとズデニェク・フルピー（チェコ）北北西ピラーを登攀
◆クンヤン・チッシュ東峰（7400ｍ）初登頂
　ハンスイェルク・アウアー、マティウス・アウアー（オーストリア）、ジーモン・アンタマッテン（スイス）が南西壁から登頂
◆K6西峰（7040ｍ）初登頂
　ラファエル・スロウィンスキーとイアン・ウェルステッド（カナダ）が北西壁から登頂
◆アンナプルナ（8091ｍ）南壁新ルート単独登攀
　ウエリ・シュテック（スイス）が往復28時間で単独登攀
◆マウント・ローレンス（3052ｍ）初登頂
　マーク・アレンとグレアム・ジマーマン（米）が北面から初登頂

審査委員は、ジョージ・ロウ（米）を委員長に、カトリーヌ・デスティベル（仏）、エリ・デ・ルカ（イタリア）、カリン・シュタインバッハ（独）、イム・サンム（韓国）、デニス・ウルブコ（カザフスタン）で構成され、審査にあたっていた。

また、長年にわたる功績を表彰する功労賞には、ジョン・ロスケリー（米）が選ばれた。

左からウエリ・シュテック、イアン・ウェルステッド、ラファエル・スロウィンスキー