ボルダリングワールドカップ第5戦ミュンヘン

文=北山 真  写真=Eddie Fowke,Rene Oberkirch/IFSC

ボルダリングワールドカップシリーズ2019もいよいよ大詰め、残り2戦となった。だが日本勢は有力選手のほとんどがこの大会を欠場。もちろん25日、26日にコンバインドジャパンカップが控えているからである。ということで海外選手、とくにファイナル出場を狙っているが、なかなかそれを果たせなかった選手には非常にラッキーな大会となったといえよう。なにせ実質、決勝出場枠が男女とも2~3は増えたことになるのであるから。

とは言ってもヤーニャ・ガーンブレットにとって、そんなことはなんの関係なく、ただひとり別次元を突き進んだ。セミファイナルのリザルトは恐るべきものだ。ヤーニャは全4課題完登、そして2位のカズベコワが1完登、残る18人はすべて0完登だったのだ。ヤーニャは別格として、今大会スロベニア女子の活躍が目立った。実に1位、3位、6位、7位、8位を占めた。しかも余談だが、ほとんどの選手が美形である。


女子優勝のヤーニャ・ガーンブレット

男子は予選を緒方良行が単独首位、ただ予選で好成績を上げると、その後崩れるというパターンがなぜか昔から日本人男子には多い。緒方もセミで1完登しかできず15位となった(その1完登は素晴らしいパフォーマンスであったが)。アダム・オンドラ、ヤコブ・シューベルト、ヤン・ホイヤーなどが熱戦を繰り広げ、最後はヤコブが3t4zで、3t3zのアダムに競り勝った。


男子優勝のヤコブ・シューベルト

年間チャンピオン女子はこの大会で5連勝のヤーニャが最終戦を待たずして決定。男子はアダム(284ポイント)対、楢崎智亜(260ポイント)の最終戦ヴェイル対決が濃厚となってきた。

男子

1 ヤコブ・シューベルト(AUT)
2 アダム・オンドラ(CZE)
3 ヤン・ホイヤー(GER)
4 アレクセイ・ルブツォフ(RUS)
5 アンジェ・ぺハルツ(SLO)
6 チョン・ジョンウォン(KOR)
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15 緒方良行
17 井上祐二
18 高田知尭
20 石松大晟

女子

1 ヤーニャ・ガーンブレット(SLO)
2 ファニー・ジベール(FRA)
3 ミア・クランプル(SLO)
4 ジュリア・シャヌルディ(FRA)
5 イェヴゲニア・カズベコワ(UKR)
6 カティヤ・カディチ(SLO)
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14 倉 菜々子

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