C-Net独占! BJC2014年王者 山内誠インタビュー



――ボルダリングジャパンカップ優勝、おめでとう。
今回の大会に向けてどんなトレーニング、調整をしましたか?
まずひとつ目としては、長ものによる持久力強化ですね。結局、直前の大雪により数日間登れず、元に戻ってしまったかと思いましたが、決勝でも力を出すことができたので、効果があったのかな?と思っています。
ふたつ目は、保持力と筋力の強化ですね。ひたすらピンチやスローパーに飛びついたり、ぶら下がったりしてました(笑)。
 あとは、寝る前に懸垂やフロントレバーをしたり、漫画を読みながら腹筋したりと、生活の中に混ぜる様な感じでトレーニングしていました。

――今回の結果、自分ではどう分析していますか?   なぜ優勝できたのだと思いますか。
正直なところ、たまたまでしょう。一番ビックリしているのは自分自身ですから(笑)。
6位での通過だったので失うものがなかった。たくさんの応援をいただけた。課題が自分に合っていて実力を出せた。これらが重なっただけでしかないと思います。優勝はともかく、内容としてはとてもよかったです。結果だけ見ると4完16撃とアテンプト数が多くお粗末に見えるかもしれませんが、同じムーヴ(というより落ち方?)は一度もしていないと思います。3課題目ですら飛び方、足位置などを毎回変えていました。リーチがないぶん、他でカバーするしかないので、少しでも自分に合った登りやすいムーヴを見つけるように粘ったことが、結果に繋がったのだと思っています。

――今年のボルダリングワールドカップには出場しますか?
大学(神奈川大学、現在1年生)の勉強に支障がない程度には出たいと思っています。留年はしたくないですから。

――出場するとしたら、どの大会ですか?
お金のこともあるので連戦のアメリカ、カナダ辺りですかね。一昨年のアメリカで悔しい想いをしたのでリベンジしに行きたいです! あとはお金と学校次第です。

――これまでの、自然の岩場での最高グレードは?
オンサイトはわかりませんが、フラッシュは初段か二段(詳しくは覚えていません……)、レッドポイントは四段です。

――今回以外で、印象に残っている大会はありますか?
一昨年のボルダリングジャパンカップですかね。初めての決勝進出でしたし、いつもは見る側だったので、すごく印象に残っています。

――クライミングで得意なムーヴはありますか?
得意かどうかはわかりませんが、キャンパシングは好きです。周りからは ランジ得意だよね、とよく言われます。

――自然の岩場ではどこが好きですか?
基本的に外岩はどこでも好きです。御嶽と神戸にはよくお世話になりました。

――お兄さんは今でも登っていますか?
今回のジャパンカップにも出ていますよ(笑)。でも、大学が忙しく、あまり練習できていないみたいですね。

――祐樹君、大変失礼しました。目標としている選手はいますか?
いません。自分のスタイルを貫きたいので。好きな選手はロシアのルスタン・ゲルマノフ選手ですかね。最初に見たとき痺れました! 強い!

――将来の夢はありますか?
海外の色々な岩場を廻りたいと思っています。英語は……なんとかなるでしょう(笑)

――ところで安田あとりさんは、なぜ出場しなかったのですか?
一番の理由はモチベーションの低下のようですね。大学の講義はいろいろと考えさせられる講義が多いのですが、クライミングをやっている意味がわからなくなったようです。そして今は雪かきによる腰痛中なので出なくてよかったと言っていました(笑)。でも今回のジャパンカップを見て、思うところがあったみたいです。人間やっぱり置いていかれるのは嫌ですからね。来年は多分出ると思います。

――ありがとうございました。ワールドカップ期待してます。

インタビュー=北山 真

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