ジム・レイノルズ、パタゴニアでフィッツロイをフリーソロで往復

planetmountain.com   訳=羽鎌田学

米国人アルピニスト、ジム・レイノルズが、フィッツロイ北西稜、その長さで知られる通称アファナシエフ・ルートを極めて短時間でソロで登り、そしてクライムダウンした。パタゴニア初見参のレイノルズは、このフィッツロイ、アファナシエフ・ルートのフリーソロ成功により、今当地で一大センセーションを巻き起こしている。2017年にブラッド・ゴブライトと共にヨセミテ、ノーズで当時のスピード記録を更新したことでも知られるレイノルズは、今回パタゴニアに3ヵ月間滞在し、その間、複数のソロクライミングを実践した後、フィッツロイ北西稜のソロクライミング、そして下降までを15時間半で成し遂げたのである。

Supercanaletaルートの左に位置するフィッツロイ北西稜は、1979年に、フランス人アルピニスト、ギ・アベール、ジャン・ファーブル、そしてジャンとミッシェルのアファナシエフ兄弟が6日間かけて初登したルートである。あまり再登はされていないが、その長さは1600mにも及び、この山域で最も長いルートの一本とされている。

25才のジム・レイノルズは、午後3時13分、取付きからわずか6時間38分で頂上に立ち、そして同じルートを下降したのだが、ロープを使っての懸垂下降はせずに、登攀ラインを忠実にクライムダウンする方法を選んだのである。ナショナルジオグラフィックの3月29日付けのニュースによれば、実は、ジムはハーネスとビレイデバイスを忘れたのだが、念のためにロープは持参した。

パタゴニアを良く知るアルゼンチン人アルピニスト、ローランド・ガリボッティは、ナショナルジオグラフィックとのやり取りのなかで、ジムの登攀について次のように語ったようだ。「こんなことが実際に起きるなんて、それはもう度肝を抜かれますね。ジムは、ここパタゴニアで強烈な自己表現をしました。彼の今回の登攀は、長い間ここで語り継がれるのは確実ですね。いやまったく、こんな賭けのようなクライミングをするような奴が現れるなんて、想像もできないですよ」

 

 
 
 
 
 
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