訃報:4月30日早朝、スイス人アルピニスト、ウーリー・シュテック、ヌプツェにて死す。享年40

文=climbing.com 訳=羽鎌田学

シュテック氏は、エベレスト・ローツェ無酸素縦走を目指し、ヒマラヤで活動中であった。氏は、1963年の初トレース以来、再登者の出ていないホーンバイン・クーロワールからのエベレスト登頂と、同峰からローツェへの前人未到の縦走を無酸素で目指していた。

 

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原因等、事故の詳細はまだ明らかになっていないが、ローツェから西へのびる尾根上に位置するヌプツェのウエスタン・クーム側、エベレスト通常ルートの第1キャンプ近くで遺体はすでに回収された模様。

シュテック氏は、現地でアクティブな高度順化を実行中であった。高所キャンプに滞在しながらの高度順化ではなく、日中はトレーニングとして高所に登り、夜はベースに戻って睡眠を取るという方法であった。今回の事故は、そのトレーニング中の惨事であったようだ。

エベレスト・ローツェ無酸素縦走を共に目指していたパートナーのテンジ・シェルパ氏は凍傷治療のために登山活動を中断中であったので、ひとりで登っていての事故である。彼は、今シーズン初の死亡者となってしまった。

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