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篠崎喜信(60)、ロデジャールの”Florida 8c”に成功

2017年5月15日

5月4日、篠崎喜信がスペイン・ロデジャールの”Florida 8c/5.14b”をレッドポイントした。60歳での8cの成功は世界初と思われる。トライは3シーズン、合計21日間、29回だった。

>>グレード比較表

文=篠崎喜信 写真=米山 学

シーサイドの”スプラッシュ(5.13c)”の第3登以来、国内の岩場には通うこともなく、レッドポイントグレードの更新も鳳来の”ガンジャエクステンション(5.14a)”を十数年だか二十数年前に登って以来、とまっていました。海外へは毎年一回のツアーを行なってきましたがオンサイトが中心で、2日間以上同じルートをトライすることもなかったため、オンサイトグレードこそ8a+/8bになっていたものの、レッドポイントは8bどまりでした。特別、グレードをあげようという欲求もなく、単純にオンサイトトライを楽しむのが常でした。

そんな私がたまたまトライした”Florida”はルートスケール40m、スタートからV4からV5の難しさが続き、核心は1ピッチ目8a+を過ぎた35mから始まるという素晴らしいルートでした。トライを始めてみると核心ムーブもすぐにこなせ、3回目くらいのトライで核心まで入れるようになりました。アクシデントで腹筋を断裂したなか攻めに攻めたものの、その年は落とせませんでした。翌年もトライするものの、あと一歩というところで登れずじまいでした。

帰国後に友人御夫婦から「しのさんの諦めないトライに感激しました。私たちも残りのクライミングを頑張ります。来年は私たちでお手伝いできることがあればしますよ!」とのありがたいお言葉をいただきました。彼らとの会話をするうちにかつてコンペに出ていたときの様々なことを思い出し、「それでは頑張りますか!」と、年々減ってきていた自分のクライミング時間を増やし、ボディメンテナンスにもまじめに取り組みはじめました。

最終仕上げの時期に開催時期の変更でユースの大会が重なり、私がコーチを務めさていただいている東京都の選手の練習や試合への帯同に時間を割き、万全の仕上がりでありませんでした。しかし、これまでのトライ内容から今回のツアーで必ず登れると信じて現地入りしました。トライを始めてみると自身の調子は悪くないもののレストをしていられないほど予想外に岩が冷たく、レスト日を調整して気温が上昇する日を待ちました。

予報で5月4日から気温上昇の予報となったため、前日をレスト日、5月4日をレッドポイントデイと決定しました。気温が上がる昼過ぎにエリアに到着をするも日陰はまだ寒く、陽の当たる場所でストレッチをしながらコンセントレーションを高めてトライ開始を待ちました。

自身の気持ちと気温の上昇、岩の状態が最高に達した午後12:30にトライを開始! 残置クイックドローが短く、ロープの流れの悪くなる箇所のクリップは飛ばし、最終レストポイントからは「絶対登れる! 必ず登る!」と誰一人聞くものもいない地上35mで唱えながらのトライでした。

核心からは一手一手のとりが甘くなってしまい、吠え続けながらのクライミングでした。特に最後に右手を出す箇所は成功確率20%のギリギリの一手出しとなりました。次の左手をとって実質終わる部分でも、あまりの苦しさに吠え続け、ビレーヤーは「ここで落ちたら笑えないし、どうしたものか」と悩んでいたそうです。

いちばん観ていてほしかった友人御夫婦は急遽帰国の途につかれてしまい、その場にいらっしゃらなかったことが残念でしたが、長いクライミング人生の中でも最高のトライができました。

お~、あと一カ月後なら61歳でさらなる記録になったのに残念かも(笑)

篠崎喜信

 

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