世界選手権リード男子、ヤコブ・シューベルトが優勝

文=北山 真

オーストリア・インスブルックで行われているクライミング世界選手権。9日には男子リードのセミファイナル、ファイナルが行われた。

セミファイナルは6名が同じ場所で落ちるという混戦。このため10名がファイナルに進むこととなった。楢崎明智がこの場所から一手上を行き4位で通過した。


セミファイナルのヤコブ・シューベルト

 


セミファイナルの楢崎明智

 

ファイナルは中間の最も傾斜の強いパートに、大きなボリュームが取り付けられ、実質ルーフ状態。ホールドの配置も複雑で、ここをいかにスムーズに突破するかが、勝負の分かれ目となった。

1番手の高田知尭は、落ち着いた登りでここを突破。上部のクリンピーなセクションに達した。2番手の原田海は、中間部で手順につまずきフォール。4番目には、セミファイナルで6名の同高度の中に入ってしまったアダム・オンドラが早くも登場。中間部を難なくこなしさらに10手ほど進み、最高到達点をマークする。7番目に登場した楢﨑明智は高田の2手上まで達する。8番手アレックス・メゴスは上部に達するも、オンドラにはおよばず。

9番手は地元ヤコブ・シューベルト。満場の歓声の中上部に達する。渾身の一手を出すが止まらない。オンドラと同高度。しかしカウント・バックでシューベルトが上だ。最後に登場したドメン・スコフィックが上部の出だしでフォールし、シューベルトの1位が決定した。ジェシカ・ピルツに続き男子も地元オーストリアの優勝となった。

表彰台こそ逃したが、この大舞台、そして最強メンバーの中での楢﨑明智の4位は称賛に値するだろう。

今後の選手権は、10日がレスト日、11日からボルダリング予選、パラクライミング予選が予定されている。

男子リード

1 ヤコブ・シューベルト(AUT)
2 アダム・オンドラ(CZE)
3 アレックス・メゴス(GER)
4 楢﨑明智
5 ドメン・スコフィック(SLO)
6 ヤクプ・コネチュニー(CZE)
     高田知尭
8 ザーシャ・レーマン(SUI)
9 マルチェロ・ボンバルディ(ITA)
10 原田 海
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13 楢﨑智亜
17 田中修太

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