クライミングで強く、上手くなるための7つのヒント

ボルダリング HOW TO インドア
2017.08.04
協力=公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会 文=佐川史佳(ビースリー春日部)写真=山本浩明

※本記事はCLIMBING-joy014号の記事を元にしています。

クライミングに求められるテクニック、パワー、柔軟性、メンタル。これらの能力をバランスよく向上させるために、日常的に行なうべき7つのヒントを紹介する。

1、ジムに通い込もう!  

登り込むことでテクニックは向上する。初・中級レベルでは、テクニックが身に付いていないことがほとんどで、技術レベルが上がれば力をつけなくても成果が出せることは多い。基本を体に覚え込ませるためにジムに通おう。

まずは回数券を購入して、1カ月で使いきることを目指そう。週に2、3日登りに行けば使いきれるはず。

また、まとまった時間が取れない人は1カ月や3カ月パスの購入がおすすめ。例えば、会社帰りに1時間しか登れない日でも、パスがあれば気軽に登りに行ける。トレーニングとして考えても、一日に長時間登るより、短時間行なって回数を増やすほうが効果がある。

2、グレードシステムを活用しよう

レベルアップの目安としてグレードを追ってみよう。複数のジムに通っていると「Aジムの3級は、Bジムの2級くらいある」ということがよくあり、あまり目安にならないが、ホームジムのなかではある程度統一されているはず。自分のレベルを知ることが重要だ。

限界グレードにトライして伸び悩みを感じたら、ひとつ、ふたつ下のグレードを複数登ってみること。そのなかには得意な課題や苦手な課題が含まれている。さまざまな課題を登ることでムーブの幅を広げることができるだろう。

また、得手不得手がわかれば、限界グレードに挑むときに得意な課題を選ぶことができ、最高グレード更新の助けになる。

3、マイシューズを買おう

上達を目指すのなら、絶対にマイシューズを買うべき。最近は、かなり登れる人でもレンタルシューズを使っているのを見かけることがあり驚くとともに、むしろ「よくあの靴で登れるな」と感心してしまう。それほど、シューズによるサポートは大きい。  

レンタルでクライミングシューズのサイズ感を知っているのであれば、クライミングに詳しいスタッフがいる登山用具店で、いつもレンタルしているサイズを中心に試し履きして購入しよう。その際、あまり小さいサイズのものは買わないこと。痛みを感じる大きさからハーフ大きいくらいがベストだろう。

また、レンタルシューズが自分の足に合っていると感じる人は、同じメーカーを選ぶとフィットする可能性が高い。

4、うまいクライマーの登りを真似しよう

ただ、やみくもに登っても効果は少ない。インストラクターや、うまいクライマーの登りを見て真似してみよう。登り方を聞くのではなく、真似できるようによく見ること。

フットホールドの位置や、ホールドの持ち方を教えてもらうだけでは実力はつかない。足をフットホールドのどこに、どのような角度で置いていたか、ホールドを持っているときの指一本一本の位置はどうだったかなど、小さなところまでよく見ること。それを試してみて、自分に合っていれば取り入れ、同じようにやっていてもうまくいかない場合は、その原因を考えてみよう。

5、さまざまな課題にトライするべきか、ひとつの課題に集中するべきか  

課題のバリエーションは、そのままムーブのバリエーションにつながる。テクニックを増やしたいのであれば、さまざまな課題にトライするべきだ。ただし、集中力の高め方、課題を落とすタイミングの計り方、デッドポイントの繰り出し方など、限界グレードに挑戦しなければ得られないことはたくさんある。  

その日その日でテーマを設けて、トライする課題を増やしたり、一本の課題を粘ったりすることで、テクニック、パワー、メンタルをバランスよく鍛えることができる。 

6、ダイナミックな動きを練習しよう  

課題が難しくなるとスタティック(静的)な動きだけでは登れなくなる。デッドポイントやランジなどのダイナミックな動きはタイミングが重要だ。まずは、簡単な課題から練習してコツを体に覚え込ませよう。

ジムにあるキャンパシングボードやシステムボードを活用するのもひとつの手だが、パワーアップを図ろうとして、クライミング後に行なうとオーバーワークになりケガをしがち。

クライミング前、ウオームアップしてから、神経にスイッチを入れるくらいの気持ちでぶら下がろう。

7、疲労をとる  

登り込むことはテクニック向上には有効だが、疲労がたまっているときに体に負荷をかけてもパワーアップは図れないばかりか、ケガをしてしまう危険性が高い。疲れをとるには、まずは休息が必要だ。特に睡眠はたくさんとろう。

上達の秘訣は、ケガをしないこと!

登らない日は、ストレッチやジョギングで疲労軽減に努めるといい。また、クライミング後に素早く高タンパク質の食品を摂取すると、ダメージを受けた体の回復にいいとされる。すぐに食事をするのが難しい場合は、BCAAなどのサプリメントを活用するといいだろう。

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