第2回コンバインドジャパンカップ、楢﨑智亜、野中生萌が優勝

文=北山 真

2019年5月25日、26日で、第2回のコンバインドジャパンカップが愛媛県西条市の石鎚クライミングパークSAIJOで開催された。

25日の予選には男女共20名が参加した。男子予選では原田海の活躍が際立った。まずスピード6位でスタート、かなり難しめの設定であったボルダーで2トップ4ゾーンで1位、そしてリードではただ一人完登の文句なしの1位で締めくくった。

女子予選総合1位は、スピードで日本記録8秒499をマークした野中生萌であったが、伊藤ふたばも大いに実力をアピールした。スピードで8秒台をたたき出し、圧巻はボルダーで、野口啓代、森秋彩のみが2完登、あとは1完登・ゼロ完登であった厳しい課題をなんと全4完登したのだ。総合も2位につけた。リードでは森秋彩がただひとり完登。

26日の決勝もまずスピードから。男子のレベルはかなりアップしてきていて、7秒台はもはや当たり前、6秒台も珍しくはないという展開となった。そして楢﨑智亜対藤井快のファイナルで、楢﨑が6秒291の日本新記録をマークし優勝した。続くボルダリングでは土肥圭太がただ一人の全3完登で1位、原田が2位につける。

そしてリードではまたしても原田がただひとりの完登。しかしスピードの6位がネックとなり総合は2位。楢﨑智亜が、1位+3位+2位という安定した成績で総合優勝となった。

女子スピードは野中の圧勝と言っていいだろう。コンスタントに8秒台で登る彼女に敵はなかった。期待の伊藤ふたばは1回目で痛恨のフォール、5位となった。女子ボルダーはまったくタイプの異なる3つの課題が用意されたが、やはり厳しい内容に変わりはなく8名中5名がゼロ完登。野中が抜群の集中力で第1、第3課題を一撃し1位となった。

リードではまたしても森が見せた。予選に続き決勝もただひとりの完登を決めたのだ。もはやリードの実力は森がトップであることは明白と言えよう。7月から出場するであろうリードワールドカップでの活躍が楽しみである。無敵の女王ヤーニャ・ガーンブレットにどこまで迫ることができるのか……。

2種目で1位となった野中にとって楽勝で優勝、かと思われたが、実はギリギリであった。野中のリードの順位は7位、総合ポイント7。つまりもし野口が完登していれば、ポイント6で逆転していたのである。

男子

    リード ボルダー スピード 総合
1 楢﨑智亜 2 3 1 6
2 原田 海 1 2 6 12
3 藤井 快 3 6 2 36
4 土肥圭太 5 1 8 40
5 緒方良行 6 4 3 72
6 楢﨑明智 4 5 4 80
7 抜井亮瑛 7 8 5 280
8 石松大晟 8 7 7 392

女子

    リード ボルダー スピード 総合
1 野中生萌 7 1 1 7
2 野口啓代 2 2 3 12
3 森 秋彩 1 3 4 12
4 谷井菜月 3 4 6 72
5 倉菜々子 8 8 2 128
6 伊藤ふたば 6 5 5 150
7 小武芽生 5 6 7 210
8 平野夏海 4 7 8 224

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