世界選手権スピード、日本人は予選通過ならず、ファイナルは大波乱

文=北山 真 写真=山本浩明

8月17日、クライミング世界選手権のスピード競技が1日の日程で行われた。

女子の上位選手は7秒台、予選通過には8秒台前半が要求される。日本の第一人者、野中生萌は肩の故障もあり自己ベストに及ばない9秒台であった。

男子はもはや5秒台も珍しいことではなく、予選通過は6秒ゼロ台が要求された。日本人は楢﨑智亜、藤井快、原田海が6秒台を出したものの、予選通過ならなかった。

16名によるトーナメントで争われるファイナルは、最初の1/8ファイナルで8名となり、1/4ファイナルで4名、1/2ファイナルで2名、そしてビッグファイナルで優勝者が決まる。

今回は大波乱のファイナルであったと言えよう。まず男子世界記録(5.48)保持者のイランのレザ・アリポアシーナザンディファが1/4ファイナルでスリップし敗退。

女子の世界記録(7.10)保持者、中国のソン・イーリンが1/2でスリップ、男子の超ベテラン、ロシアのココリンもスリップ、さらに日本ではTVCMでおなじみのダヌィール・ボンディリェウがスタート失敗(1回の失敗で失格)。

男子優勝のルドヴィコ・フォッサーリは4対戦中3回が相手の失敗による勝利であった。


ヤン・クリーシュ(左)と優勝したルドヴィコ・フォッサーリ


アヌーク・ジョベールとソン・イーリン

男子表彰台

女子表彰台

女子(タイムは今大会のベスト)

1 アレクサンドラ・ミロスワフ POL 7.129
2 ニウ・ディー CHN 7.525
3 アヌーク・ジョベール FRA 7.454
   
25 野中生萌 9.229
27 伊藤ふたば 9.292
34 野口啓代 9.478
44 倉菜々子 9.890
57 小武芽生 12.164
60 森 秋彩 12.974

男子

1 ルドヴィコ・フォッサーリ ITA 5.908
2 ヤン・クリーシュ CZE 5.986
3 スタニスロフ・ココリン RUS 5.808
   
22 楢﨑智亜 6.292
29 藤井 快 6.640
32 原田 海 6.887
38 楢﨑明智 7.042
39 土肥圭太 7.123

 

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