人工ホールドメーカーベスト5、キルターが5年連続1位

アメリカのクライミング・ビジネス・ジャーナルがルートセッターの意見を参考に選出する「グリップ・リスト・アワード」の2020年版が発表され、キルターが5年連続1位の座に輝いた。

5位 Rock Candy


Rock CandyのBlockus Dots – Photo courtesy of Rock Candy

米国オハイオ州アクロン。 5年間で5回ベスト5入り。昨年の5位から1ランクダウン。

コロラドボルダー大学クライミングジム ヘッドルートセッターのコメント。

「Rock Candyはフレキシブルで、使いやすいホールドを作っている。使う向きによって、同じホールドを難しいルートにも使えるし、かんたんなルートも使える。ホールドにかけられる予算が限られているジムでは、これがとても大事なんだ。」

4位 Teknic


クリーンで上品かつエレガントなTeknikのSkylineシリーズ –  Photo courtesy of Teknik

カナダ。3回目のベスト5入り。昨年の5位から1ランクアップ。

アドベンチャーロッククライミングジム ルートセッティングディレクターのコメント。

「シンプルだけどダイナミックな形状で、あらゆるタイプと難易度のホールドが揃っている」

3位 Cheeta


CheetaのTaji pinch – Photo courtesy of Cheeta

フランス。2度目のベスト5入り。昨年、ランキング外から突如として2位にランクインしたものの、今年は1ランクダウンの3位。

アリゾナ州メサ、フォーカスクライミングセンターのコメント。

「Boomerangsに代表されるユニークなデザインとすばらしいバラエティ。ホールドの酷使や高圧洗浄にも負けない丈夫なテクスチャ。業界最高レベルのデュアル・テクスチャは、とてもツルツルしていて、デュアル・テクスチャが意図するところをしっかり実現している。エルゴノミックで使いやすいのはもちろん、まるでアートのように作られていて、目を楽しませてくれる」

Cheetaは東京オリンピック2020の公式ホールドカタログでは、ホールド、マクロ、ボリュームの3つのカテゴリーで採用されている唯一のブランドとなっている。

2位 Flathold


FlatholdのLucha Libreホールド – Photo courtesy of Flathold

スイス。4年連続ベスト5入り。昨年の3位から1ランクアップ。東京オリンピック2020の公式ホールドカタログでは、ホールド、マクロの2つのカテゴリーで採用されている。フラットホールドに票を投じたルートセッターのほとんどは、ムーブを生み出すためにホールドが持っているパワー、(様々な課題への)適応性、(ホールドの持つ)指向性、そして印象的なデザインを称賛している。

とあるレビュアーのコメント。

「フラットホールドのバラエティと機能的な多用途性が大好きです。テクニカルな課題も、荒々しい課題も、かんたんな課題も、同じホールドでシンプルなムーブから複雑なムーブまでセットできるんです」

1位 Kilter


KilterのGranite Complexシリーズ – Photo courtesy of Kilter

米国コロラド州ボルダー。5年連続1位。

コロラド州立大学レクリエーションプログラム、ウォールマネジャーのコメント。

「Kilterはホールド市場でほとんどすべてのセールスポイントをカバーしている数少ない会社の一つです。コンペ用のスムースで近代的なシェイプ、まるで本物の岩のように精巧に彫られたテクスチャ、あるいはその中間、Kilterはすべてをカバーします。そしてKilterのホールドは大きな商用ジムから小さな大学の壁まで、ありとあらゆるところに対応しています。Kilterの細部へのこだわりと、新しいシェイプの定期的なリリースは、私がホールドを注文するときに真っ先にKilterを思い浮かべる理由となっています」

木製ボリューム Blocz


BloczのHexatileボリューム – Photo courtesy of Blocz

ドイツ。Favorite Volumeに今年始めて選出。

投票者の多くは、Bloczの丈夫で、かつ程よい粒子のテクスチャや、幅広い色のセレクションとともに、品揃えの豊富さを称賛している。

フィンガーボードBeastmaker


Beastmakerの1000 シリーズと2000シリーズ – Photo courtesy of Beastmaker

イギリス。約半数(48.4%)の得票でFavorite Hangboardsに選出。

スレッシュホールドクライミング + フィットネス、ヘッドルートセッターのコメント。

「ハングボードのセットには、(Beastmaker) 1000シリーズと2000シリーズがあれば十分だ。ハングボードでの長いセッションには木製ハングボードが欠かせない。そしてBeastmakerが提供するホールドのバリエーションは、業界のスタンダードだ」

自宅ウォール用ホールド Atomic


AtomikのFacets 75個パック – Photo courtesy of Atomik

アメリカ。23.8%の得票でFavorite Homewall Holdsに選出。価格とサービスに力を入れており、パンデミック中に自宅ウォールの利用者からの注文が増えたようだ。

オリジンクライミングアンドフィットネス、ヘッドルートセッターのコメント。

「発送が早くて、値段も安いんだ」

自宅ウォール用ボリューム Stoked


StokedのLoggボリューム – Photo courtesy of Stoked

アメリカ、ミズーリ州。15%近い得票でFavorite Homewall Volumesに選出。自社のウェブサイトでDaily Dealというディスカウント情報を発信しているのが人気の理由の一つのようだ。またStokedではDIY Volumesというボリューム自作キットも販売しており、こちらも予算の限らている自宅ウォールの利用者の間で人気が出ている理由のようだ。

関連リンク

同一カテゴリの最新ニュース