旭川ボルダー

【概要】 旭川でボルダーといえば、神居古潭(カムイコタン)。つまりケンジコモロと梁山泊の2大ボルダーを指すものであった。しかし近年、ローカルクライマーの地道な活動により、年に数個のボルダーが発見され開拓され、現在総課題数300を誇る一大エリアとなった。これはあの小川山をしのぐ数である。

神居古潭のボルダリングは、1980年代前半、滝川同人αや旭教大ワンダーフォーゲルRCTのメンバーらによってはじめられた。当初は梁山泊や熊落しの岩など、現在もトライされているクラシックが多く登られたが、当時クラッシュパッドなどは当然なく、高さのある課題はボルトを打ち、支点をつくってトップロープで登られていた(現在も梁山泊に残っている支点はその当時のもの)。

但し、彼らはTRで登れて満足した訳ではなく、その後、フリーソロ、つまりボルダリングスタイルで「コロポックル」6a+や高さのある「みの虫」5+等を登りなおしていた。

その後赤岩青巌峡の発見もあり、ボルダー熱は一時停滞するが、それを打ち破ったのが1992年からのケンジコモロボルダーの開拓である。「AKR」6cを皮切りに、吉田和正によって次々に課題が設定され、「ターボチャージド」7a、「パラドックス」7b、と次々に限界が押し上げられた。

そして94年、来道した平山ユージによって「ハブ」7b+が初登され、その後小山田大などにも再登され、この課題は道内の二段のランドマークとなっている。道内において、神居古潭が最もいろいろなボルダラーにトライされているから、ここでしっかりグレードとらえ、他のエリアでのグレーディングの際に役立てて頂きたい。

この岩場の特徴

  • ボルダリング

    ボルダリング

地域 北海道 エリア 道央
区域 旭川
100岩場N0. 3
シーズン 5月下旬~11月上旬。4月、5月が神居古潭のメインシーズン。
岩質 さまざま 傾斜 さまざま
ルート数 300
~5級:25
4級:30
3級:50
2級:60
1級:70
初段:30
二段:10
三段~:2
駐車場GPS -
場所 北海道旭川市
アクセス 神居古潭は神居岩と同じ。ほかのエリアは以下。
道央道旭川鷹栖ICから、国道12号線を札幌方面へ。雨粉エリアへは道道937号上雨粉台場線に入り、12号線から6kmのところの分岐を右へ行くと「パンクロック」。分岐を過ぎ、いったん上った坂を再び下り始める途中、「斉藤牧場」の看板を右に入ると「北の再発見」に至る林道(雨粉林道)へ続いている。
春志内エリア「ブロッコリー」へは12号線沿い。観魚橋を渡ってすぐ左の林道へ。
「ビアガーデン」へはさらに12号線を進み、ニッネカムイ覆道をくぐってすぐの林道を左へ入る。各林道から岩場までは地図を参照。
アクセスマップ
宿泊・
キャンプ地など
旭川近郊には無料、有料さまざまなキャンプ場がある。買い物も、旭川に行けば大概のものは手に入る。神居岩参照。
※詳細は「旭川のボルダリング」www.geocities.jp/esaomen/参照。
その他 4月、5月が神居古潭のメインシーズン。ヤブも少なく、陽だまりも心地よい。ただし、水場の近くでは大量のブヨが発生する。虫除けは必携。
うるしが出てくるのもこの頃なので、弱い人は注意。梅雨のない6月から8月も岩さえ乾いていればもちろん登れる。しかし、結露する事があったり、ヤブの高さが背丈を越えたり、何より旭川は盛夏には30°Cを越える。
9月は時折暑い日もある。10月から11月上旬も第2のメインシーズン。
林道周辺は例年、ゴールデンウイーク明けごろには雪が解けている。シーズンは5月下旬~11月上旬。そのころには初雪となり、寒いか、雪解けの染み出しで登れなくなる。
公衆トイレ -
掲載書籍 北海道・東北