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カラコルムK6に挑んだ日本人チーム。天候に阻まれ……

2013年7月17日

パキスタンのK6(※1)に挑んでいた今井健司、中島健郎、宮城公博から報告が届いた。以下、第一報を掲載する。

[以下は今井からの報告を転載]
まずは高所順応の為ソル・ピーク(5950m)に登り、山頂直下で順応を促進すべく辛い2泊をこなした後、ピークを踏んで下山しました。

その後、カプラ(6544m)アタックに向うも登攀予定ルート最上部に巨大なセラックがあり、ラインを変えて登ろうか検討しましたが、K6の為の順応も兼ねていたのでリスクを避けて断念。アタックもしませんでした。
代わりの順応としてファロール・ピーク(6370m)にアタック。おもしろそうなガリー(最高WI5+)を繋げて登るパチンコスタイル(登ったり下ったり)で2泊3日頂上直下残り2~3ピッチ(?)までと迫りましたが、悪天のため登頂はあきらめて下山しました。
そして、最後に好天を待ってK6北西壁へ。4泊分の食糧・燃料を持ってアタックしました。
主峰への登頂は縦走部分が長く、おそらく厳しいだろうと考え、出発時点で西峰のみに的をしぼっていました。
ラインは恐らくマルコ・プレゼリ(※2)たちと同じだろうと思います。
7月4日:K6の手前にABCをつくり(といってもガス1缶とアルファ米等を少しデポしただけの場所ですが)この日は明るいうちに就寝。
5日:2時発。ABC(4500m)からクレバス帯を抜け5300m地点から取りつき、コンテを交えて氷のラインを抜け5700mのスノーリッジ上にテントを張りました。天気も良く順調な滑り出しでした。17:30行動終了。
6日:5:20発。更に傾斜の増した氷と最高M6+までのミックス帯を抜けるのに時間がかかり、夕暮れ間近に被った脆い氷&岩のセクションを人工でなんとか抜けたころには22時を回っていました。この晩は良いビバーク場所がなく急な氷壁をカットして何とか座れるバンドに仕上げウトウトしながらテントを被ってビバークしました。(6100m)23時行動終了。

7日:昨夜(?)落ち着いたのが1時くらいでしたがその後、天候が悪くなり夜中中テント越しにスノーシャワーを浴び続け、ついにはバンドから落とされそうになり3時ころからやむなく再整地を行いました。3時間の奮闘の結果今度はもう少し深く腰かけられるようになりこの日はそのまま停滞。

8日:4:15発。またしても3時頃からスノーシャワーが強くなり、昨日と全く同じようにテントを出ました。この場所では停滞もできないと判断し今朝は暗闇&スノーシャワーの中を無理やり登り始めました。最初から垂直の氷が連続し緊張しましたが9時頃には天気も(少し)回復し困難なミックス帯と思われるセクションを全て抜け頂上稜線まで簡単なアイスバンドを数ピッチというところで夕暮れを迎えました。この日も良いビバーク地がなかったので1ピッチ懸垂したリッジ上のアイスを削りなんとかテント内に収まりました。(6400m)19:30行動終了。
9日:稜線までの数ピッチをこなせば荷物をデポして西峰(7040m)までの往復は歩いて行けるんではないかと考え、テント内は盛り上がっておりましたがテント外は1日中吹雪いておりこの日も膝を抱えたまま停滞しました。食料・燃料ともに予定日を越えていたので昨晩から食い延ばし体制に入っていました。
10日:7時まで待ったものの天候は回復しませんでした。周りの壁からの雪崩の音が増え、ガスも食料も残りわずかな中でこれ以上の停滞は危険と考え同ルートの下降を開始。すぐ脇を雪崩が落ちていく中で慎重に安全なラインをさがして懸垂下降を続けました。結局23回の懸垂の末に氷河上に降り立ち、日が落ちる寸前でクレバス帯を通過することができ8時頃に安全なABCまでたどり着くことができました。20:30行動終了。

11日:ベースまでの3時間をだらだら歩きました。相変わらず天気の悪いK6を見てホッとするような複雑な気持ちでした。ベースから我々の行動をチェックしていたカナダ隊(彼らも後日K6アタック予定)からは、我々の登攀スタイルや粘りに賞賛を与えられるも素直にそれを受け入れられられない熱いものが胸の内にありました。あと1日天気がよければあるいは・・・。

文=今井健司 写真=中島健郎
[注]
※1:カラコルムのチャラクサ谷にある。標高7282m。1970年、オーストリア隊によって初登頂された。北面は未登であり、マルコ・プレゼリも敗退している。
※2:スロベニアを代表するアルパインクライマー。1991年にカンチ南峰をアルパインスタイルで登り、第 1回のピオレ・ドールを受賞。

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