外岩デビューに最適!アプローチシューズってなに?

ボルダリングマットを背負ってボルダーからボルダーへ。 あるいは、山の中の道をたどってお目当ての岩場へ。 河原や山の道を歩くとき、アプローチシューズはしっかりと足をサポートしてくれる心強い味方となる。

Q1 アプローチシューズってなに?

ごく簡単に言ってしまうと、タウンユースの靴と本格的な登山靴との中間です。デザインはタウンユースのものに近く、本格的登山靴ほど重くなく、硬くもありません。かといって、ランニングシューズまで柔らかくもなく、未舗装の道で歩きやすい適度な剛性があります。  

こうした特徴から、岩場までのアプローチ用、あるいはハイキングやトレッキング旅行用として使いやすいタイプのシューズといえます。最近はクライミングシューズの特徴を生かして、簡単な岩登りにも対応できるタイプも登場。山歩きに慣れたベテランは、その履きやすさと機能性から、本格的な登山で積極的に使うことがあります。

山で使うシューズの大別

登山靴

重い荷物を背負って、デコボコした登山道を長距離(長時間)歩くときに使いやすいタイプ。ソールからアッパーまで適度な剛性があり、防水性も高い。さまざまな路面に対応し、地面からの衝撃から足を守る。

アプローチシューズ

本来は、山の中であってもそれほど長距離を歩かないときや、軽いトレッキングなどに向いたタイプ。足首が露出するローカットで、全体に登山靴よりも柔らかく、町なかから山まで違和感なく使える。

トレイルランニングシューズ

イメージ的にはアプローチシューズとランニングシューズの機能を合体させたもの。ソールには走りやすい柔らかさと、不整地をしっかりホールドするための剛性をバランスよくもたせた。アッパーは通気性が高い。

Q2 なんで便利なの?

岩場までの短いアプローチとはいえ、不整地の道を歩くのは普通の登山と変わりません。といって、アプローチのためだけにわざわざ本格的な登山靴を用意するのは重いし、町では使いにくい。第一、山の中であっても、フリークライミングやボルダリングで登山靴まで用意するのは見た目にもおおげさです。

そこで、町なかで使っても見た目に違和感がなく、同時に登山道のような不整地でも安心して歩けるグリップ力や防水機能をもつアプローチシューズの登場です。これさえあれば、自宅から岩場まで一足のシューズで済ませることができるのです。最近はカラフルでスタイリッシュなデザインのものも多く、ジムへの往復などにもオススメです。  

Q3 クライミングにも使えるの?

現在、アプローチシューズは「歩きを重視したモデル」と「クライミング機能ももつモデル」のふたつに大別できます。

歩きを重視したモデルのソールは、普通の登山靴と同じように、深めのパターンが全体についている。

クライミング機能を付加させたモデルは、つま先などにクライミングゾーンを設けて、岩も登りやすいように工夫されている。

主な違いはソールにあります。歩き重視のモデルは路面のグリップ力など歩きやすさを追求したパターンになっているのに対して、クライミング機能をもつものは、つま先部分がフラットソールのようになっていたり、ソールやランドの素材にクライミング用と同じものを使って、岩とのエッジングやスメアリング性能が高められています。

そのため、クライミング機能をもつモデルは、歩きやすさの機能は若干劣るとはいえ、簡単なクライミングが可能。やさしいグレードのマルチピッチクライミングなどでは、クライミングシューズよりアプローチシューズのほうが快適な場合もあります。 ただし、きちんとしたクライミングをするためには、やはりクライミングシューズが必要です。

 

 

※本記事は2017.11.29に掲載したものです。

 

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