第12回ピオレドール・アジアは日本のシスパーレ北東壁隊が受賞

11月3日、韓国のソウル市で第12回ピオレドール・アジアの審査会が開催され、日本の平出和也・中島健郎によるシスパーレ北東壁初登攀の記録がピオレドール・アジア(黄金のピッケル賞)に輝いた。


授賞式会場にて。ハリシュ・カパディア氏を中心に、平出和也(左隣)と韓国ダラムスラ
登山隊のメンバーたち


受賞したシスパーレ登山隊の登攀ルート

他にノミネートされていた登山隊は、中国のチョラ東峰(中国四川省・6163m)新ルート、韓国隊によるダラムスラ(インドヒマラヤ・6446m)北西壁新ルートの記録であったが、スケールの大きさ(高距差2,700m)、技術的困難度(M6/WI5)、そして理想的な登攀スタイル(少人数・低予算で、環境への負荷を最低限に抑えたアルパインスタイルでの登頂)等の理由から、審査委員10名の満場一致でシスパーレ隊への授賞が決定。


シスパーレ北東壁の登攀


登頂後の平出和也(左)と中島健郎

そのほか、審査委員によるスペシャルメンションとして韓国のダラムスラ北西壁の記録が授賞式で言及された。

同日に行なわれたフリークライミングの業績を顕彰する「ゴールデンクライミングシュー賞」は、ボルダリングワールドカップのシリーズ優勝と、自然の岩で複数のV15を登ったことが高く評価されて韓国のチョン・ジョンウォンが受賞。


ゴールデンクライミングシュー賞を受賞したチョン・ジョンウォン

また、ライフタイム・アチーブメント(生涯功労賞)は、インドのヒマラヤン・ジャーナル編集長ハリシュ・カパディア氏が受賞。インドヒマラヤ登山に対する、長年にわたる多大な貢献が評価されての受賞となった。

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