クラウディア・ギゾルフィ、グラヴェーレでTCT(9a)完登

planetmountain.com  訳=羽鎌田学

2022年9月21日(水)、イタリアはトリノ県にあるスーザ渓谷の岩場グラヴェーレで、クラウディア・ギゾルフィが自身初の9aとなるTCTをレッドポイントし、ラウラ・ロゴラに続き、9aを完登した2人目のイタリア人女性となった。

クラウディア・ギゾルフィは、先週水曜日にイタリア北西部にあるグラヴェーレで、15分間の奮闘の末にTCTの終了点に達し、9aという敷居を跨ぎ9台の世界に足を踏み入れた。スーザ渓谷にあるこのルートは、彼女の兄であるステファノ・ギゾルフィが2014年に初登し、その前年に悲劇的な死を遂げたユースクライマー、ティト・クラウディオ・トラヴェルサ(Tito Claudio Traversa)に敬意を表すために、彼のイニシャルを取って名付けられたものだ。

TCTは、当時既存の2ルート、L’Extrema Cura(8c)とBase Jump(8b+)の最難パートをリンクしたルートで、これまでにアダム・オンドラ(2014年)とアレクサンダー・メゴス(2017年)がオンサイトし、昨年9月には12歳のイタリア人ユースクライマー、ジャンルーカ・ヴィゲッティが完登して、話題となった。

2018年に自身初の8cとしてL’Extrema Curaを、そして今年の夏の初めにはBase Jumpを登り、TCTのムーブは完璧にわかっていた。あとは気温が下がり始める季節を待ち、両ルートをリンクして登るだけだった。昨年には、トリノ南方のアンドンノでNoia、またグラヴェーレでL’Extrema Cura Plusという2本の8c+を登った後の初めての9aであり、また2021年7月初旬にスイス、ヴィラールで行われたリード・ワールドカップで肩を負傷した後のカムバックを象徴する素晴らしいパフォーマンスと言えるだろう。

TCTの完登により、クラウディアは、2016年のラウラ・ロゴラに続き、2人目の9aを登ったイタリア人女性というタイトルを手にした。また、クラウディアはステファノ・ギゾルフィの妹であるが、珍しいことに両者は9aを登ったおそらく最初の兄妹だろう。

クラウディア・ギゾルフィは、イタリア国家警察の一組織、スポーツ振興のための体育部局であるフィアンメ・オーロ(黄金の炎)に所属するアスリートで、E9、カンプ、スカルパがスポンサーとなっている。

 

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