プロストクライミングクラブでドライツーリングコンペを開催


優勝した中島正人

2023年5月28日、栃木県小山市のプロストクライミングクラブにてドライツーリングコンペティション「EISZEIT」(エイスツァイト:ドイツ語で氷河期)が開催された。

エントリーは日本各地から18名、アイスワールドカップへ参戦する選手9名、内1名はフィンランドからヘンリ・トイヴォラが遥々参加した。


フィンランドのヘンリ・トイヴォラ

競技は8mルーフのボルダーからスタートし、空中戦を経てリード壁を登る20mのラインで、足元はクランポン着用で壁に蹴り込めるようにコンパネを新たに張り付けて行った。セッターには賀門尚士氏をお招きし、セット時には「アイスポイント青梅」を手掛けた大工、斉藤真樹さんが賀門さんと話合いながら巨大なボテをその場で数個作成し、豪華な壁ができ上がった。

課題は単にアックスの操作性のみが求められるものではなく、素手や身体全体を使ったムーブが必要とされ、賀門さんらしいアルパインチックな総合的登攀力を求められるものが完成した。


身体全体でムーブを起こす阿由葉真穂

競技は苦戦を強いられたが、当ジムプロストから参戦したスクール生であり、この世界では圧倒的な若さの吉田隼和(中学3年)が名だたるエントリー者の中から6位に食込み、あと4手多く進めていれば決勝進出となった。ドライツーリングをする人の平均年齢は30歳後半に近いが、若者のポテンシャルの高さをこの競技においても大いに感じられた。

決勝は予選1位通過の橋本翼から中島正人、嶋田豊、竹内春子、ヘンリ・トイヴォラで争われ、1位=中島、2位=嶋田、3位=橋本で幕を閉じた。


左から嶋田、中島、橋本

今後は若年層の競技への取り組みと、より多くのクライマーに周知して頂けるよう、コンペティション開催に努めたい。

当ジムはドライツーリング専用ジムではなく、今回はコンペティションのためにエリアを大きく解放した。普段は小さな子供からシニアの方までに親しまれる、ボルダリングからリードクライミングができる施設である。またドライツーリングのスクールは行ってはいない。

協賛=ice point ome、丸麺侍、ロストアロー、drytooling.net、澤口佳代(奥多摩奥秩父アックス登攀部隊)、まつや歯科、KSK’s RockCraft

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