パタゴニアトークイベント「patagoniaとGORE-TEX テクニカル・シェルの未来について」が開催

編集部=文

1月17日(金)、パタゴニア 東京・神田にてトークイベント「patagoniaとGORE-TEX テクニカル・シェルの未来について」が開催された。

パタゴニアは今シーズンからの新製品に新たなゴアテックスメンブレン「ePE」を使用している。その「ePE」について、パタゴニアのスノーボード・アンバサダーである加藤直之さんと日本ゴア社の大貫英昭さんをゲストスピーカーに迎えて話を聞くことができた。

ゴアテックスメンブレン「ePE」とは有機フッ素化合物を排除した素材で、最近よく耳にするPFCフリーと呼ばれるものだ。PFC(有機フッ素化合物)はゴアテックスの撥水性を持たせるために使われていたが、有害なPFCは製品の製造から廃棄の過程で河川や土壌に流出し分解されずに自然に残存し、体内に取り込まれてしまうという問題が判明した。それを受けて今から10年前ゴア社がパタゴニアとタッグを組み試行錯誤し、完成したものが「ePE」だ。

多くのユーザーが心配することの1つとして「ePE」になることで性能が落ちるのではないかというものがあった。そんな疑問にも大貫さんが技術面から、加藤さんが実際の使用感で教えてくれた。

パタゴニアアンバサダーの加藤直之さん(写真左)と日本ゴア社の大貫英昭さん(写真右)

「ePE」になることで従来のゴアテックス素材に比べてパフォーマンスが落ちるということはない。ゴアテックスの厳しい基準をクリアしており、むしろ「ePE」になった副産物として生地がしなやかになっている。「ePE」は油分に弱くなっているものの、これらはお手入れ、洗濯をすることでカバーができるということだ。

ゴアテックス製品について語る加藤さん

そして加藤さんが、ゴアテックス製品との付き合い方を話した。加藤さんはウェアをギアとして考えている。ウェアを買って終わりだけでなく、ギアのようにアイゼンやアックスを研ぐようにメンテナンスをすることで性能を発揮出来るのだ。メンテナンス、洗濯、用途を工夫することで、シェルと向き合い、長く付き合うことができる。

今回のトークイベントでは何気なく使っているシェルについて意識的になるきっかけとなった。自分自身PFCフリーが今までよりも手入れが必要なものとしか認識できていなかった。しかし、自然環境の恩恵を受けて遊ぶ身としてはPFCが環境に与える影響を知り、製品を選ぶ1つのポイントとしたいと感じた。

今回はウェアに関するトークイベントとなり、ゴアテックスの詳しい情報まで知ることができたが、次のトークイベントではこれらの製品を使って加藤さんが行なってきたアクティビティについて詳しく聞くことができる。ぜひとも応募して参加したい。

<イベント概要>
トークイベント「突き動かされる衝動 加藤直之を山へと導く情熱とその本質とは。」
開催日時: 2023年12月8日(金)19:20開場 /19時30分〜21時
会場: パタゴニア 東京・神田(東京都千代田区神田小川町2-3-18 露木第2ビル)
参加費: 無料(事前予約制)
詳細: https://info.patagonia.jp/events/805/

 

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