初登から10年、Salamandre 9a+再登される!

文=北山 真

 

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フランスのバティスト・デルビリが、フランス・オートサヴォワ県、ドゥーブル・キャシュの岩場で、2007年にフレッド・ルーラン※が初登したSalamandre(発表時9b)を再登した。非常にフィンガリーなムーブが連続する特殊なルートであり、また、あまり一般的でない岩場であったこともあり、今回が10年ぶりの第2登となった。デルビリ自体が9aを越えるルートの経験が少ないので、グレードついては語れないとのこと。よって9bの可能性が消えたわけではないだろう。もし9bであればJumbo Love(2008年)より前なので世界初の5.15bということになるのであるが……。

※フレッド・ルーラン 
2003年に来日。平山ユージ、小山田大とも親交が深いフレンチクライマー。UFO(8c)、Hugh(9a)、そしてAkira(9b)など、時代を超越した難ルートの初登で知られる。特に1本指を駆使するルートが多く、真骨頂はHughと同じオークレールにある、Del’autre cote du cielでルーフを1本指の連続で体を回転させながら登るというもの。発表時9aだったが、誰がやってもまったくムーブができないので本人が再登し9a+とした。そのルーランが「鋼鉄の様な強さの指が必要」とコメントしたのがSalamandreなのだ(R&S042号参照)。

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