THE NORTH FACE CUP 2017

文=平山ユージ 写真=Eddie Gianelloni(エディ・ジャネロニ)

17年目を迎えたThe North Face Cupが終了した。9月に山形のクライミングジム『FLAT BOULDERING』から始まった日本各地での地区予選10会場を経て、3月11日、12日に『Climb Park Base Camp』での本戦が無事終わった。総参加人数がまた大きく増え、1800人を超えた2017年大会であったと共に、各Divisionの参加者レベルも飛躍的に上がってきている。

現在の日本代表の強さの要因は国内でのクライマー層の厚みが大きな意味を持っていると思う。そんなクライマー層に厚みを増すという意味で、このような参加しやすい大会が、その環境作りに役立っていると思っている。そして今年のTHE NORTH FACE CUPは東京五輪が決まってから最初の大会であったため、例年以上に各方面からの注目を感じた。特に、U8からU12、Men’s Division FunからMen’s Division 2、Women’s Division FunからWomen’s Division 2と、このスポーツに夢を抱く多くの若いクライマーや、広い裾野となる始めて間もないクライマーなどの熱い支持を各地のどの会場でも感じている。

そんな強く熱いクライマーの裾野に支えられた日本の頂点である男女のDivision 1は、韓国からの招待選手 チョン・ジョンウォン、サ・ソル、 香港、シンガポールの姉妹大会 Just Climb CupとBoulderactiveからの男女優勝者を交えた。国際色豊かなクライマーと共に、日本全国から集まったトップレベルのクライマーたちによって、予選からかなりの見応えのある大会となった。

決勝には、女子は加島智子、野中生萌、工藤花、伊藤ふたば、森秋彩、野口啓代。男子は藤脇祐二、杉本怜、渡部桂太、渡辺海人、チョン・ジョンウオン、楢崎智亜と、この大会にふさわしいクライマーたちが揃っていた。

女子決勝では、さらなる進化と隙のない登りで全3課題を完登した野口啓代が優勝し、賞金20万円を獲得した。続いて2位には先日のロッククイーンズで優勝した野中生萌、3位には新BJCチャンピオンの伊藤ふたばが入った。

>>一方男子は、動きの鋭さが群を抜いている楢崎智亜が優勝[つづきを読む]

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