アレックス・メゴス、マルガレフでTuareg Blanco(9b/+)初登

planetmountain.com
写真=Rainer Eder
訳=羽鎌田 学

アレックス・メゴスの大好物は、マルガレフ特有の縁の鋭く、激悪のポケットのようだ。例えば、2015年には8c+のVictimes del Passatをオンサイト、また9a+のDemencia Senilを3トライ目(難しすぎると3本目のボルトまででやめた初トライは2年前)に第5登、さらにその年の最後の日に9bのFirst Round, First Minuteを第3登し、2018年には9b+のPerfecto Mundo、2022年には9bのThe Full Journeyをそれぞれ初登している。そんな31歳のドイツ人クライマーが2025年1月中旬に、彼のマルガレフでの活動履歴に9b/+(5.15b/c)のTuareg Blanco初登を追加した。

このルートは、最初の12~15mのパートに20ほどの非常にハードなムーブが続き、その後上部のパートはやさしくなる。アレックスは数年前にこのルートに初めてトライしたが、その時は4日間をトライに費やしたが、その悪さに舌を巻き、賢明にも別のルートを登ることにした。

そして今冬、彼は同ルートのみを念頭に置いて再びマルガレフを訪れ、3週間にわたってさらに11日間トライし、ついにRPした。その数日前、アレックスはイーケル・ポウがボルトを打ったライン、On Egin(8c+)をわずか3トライ目で初登していることを考えれば、Tuareg Blancoの難しさが容易に想像できるだろう。

また、Tuareg Blancoがかつてあのラモン・ジュリアン・プッチブランカがトライにトライを重ねたプロジェクトであったという事実は、その困難さについて多くのことを物語っている。ゆえに、Tuareg Blancoはマルガレフのクラシックなセクター、アスパデーラスのど真ん中にあるのだが、近い将来に同ルートが再登される可能性は決して高くはないだろう。

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