日本最難(?)ワイドクラック「不動の拳」再登

写真=佐藤裕介

7月15日、増本亮が瑞牆山摩天岩下部の「不動の拳」(5.12b)を、2日、計4回のトライでレッドポイントした。
山岸尚将が初登して以来だいぶ時がたったが、再登の情報が寄せられたのは、これが初めて。

以下は、増本のコメント。

「難しいワイドクラックは登っていないので、グレードははっきり言ってわかりません。
米国のビデブーなどでワイドクラックを登っている今井考氏が「グレードは合っていると思う」と言っており、初登者の山岸氏を含めると日本でもっともワイドクラックを登っていると思われる二人のグレーディングが一致しているので、それが正しいのだろうと思います。
僕にとっては今まで体験したことのないタイプのルートでした。
簡単にいえばムーブはおもしろく、極めて苦しいという感じでしょうか。
力尽きて落ちたあとは吐き気を催し、ごぼうで登り返すこともできない状態でした。
たとえれば、800mを出し惜しみせず全力で走ったあとのような感じでしょうか」

[編集部注]
ワイドクラックの定義は難しく、城ヶ崎の「スカラップ」(5.12dもしくは5.13a)をワイドクラックとすると〝最難〟といえるかは不明だ。
しかし、増本もコメントしているとおり、吐き気を催すほどのムーブを要するという点で「不動の拳」のほうがワイドらしいのかもしれない。
摩天岩までの行き方は『ROCK&SNOW』N060のP117を参照。

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