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エル・キャピタン幻のルート “Adrift”20年ぶりに再登

2017年6月16日

文=planetmountain.com  訳=羽鎌田学

カナダのピーター・ザブロックと英国のショーン・ウォーレンは、エルキャップで長い間再登されることのなかった”Adrift”に挑み、それを見事に登り切った。

”Adrift”は、1994年前半、エル・キャピタン南東壁に、やはり北米(米国)人とイギリス人という組み合わせであったスティーブ・クインランとポール・プリチャードが開拓初登した難易度の高いエイドルートだ。このルートが、初登以来20年以上たった今、初めて再登されたのである。

この長さ1000mにおよぶルート、取付きはMescalitoの右、Wall of Early Morning
Lightの左に位置し、初登当初は5.11 A3+VIとグレーディングされた。またトミー・コールドウェルとケビン・ジョージソンが初登したエルキャップ最難フリールートDawn Wallは、このAdriftの数ピッチを登っている。

このほぼ垂直のルート、驚くべきことに、そのラインを忠実にたどり再登されたという話を聞いたことがなかった。そこで今年の5月中旬、ザブロックとウォーレンはその正体を確かめるために登ることにしたのだ。そしてフリーとエイドを取り混ぜて終了点を目指し、15日間の夜をルート上で過ごして、ふたりは6月6日にルートを抜けたのであった。

ザブロックが語ったところによれば、少々冒険的なクライミングであったようだ。それは事実ウォーレンがこうむった10m以上の墜落のことだけを言っているのではなく、そもそもはっきりしていないルート図のせいで、ルートを見つけること自体がひとつのチャレンジであったからだ。

ザブロックはコメントする。
「素晴らしい内容で、もっと登られても決して不思議ではない、価値ある一本ですよ。プリチャードとクインランは実にクオリティの高いルートを拓いていたのです」

一方、プリチャードは1994年の初登時のことを思い出しながら次のように語っている。

「Adriftは、今ではFree Dawnと呼ばれるようになったラインの最初の8ピッチを登り、その後Pacific Ocean Wallのほうへ斜めに、まさに太平洋のように広がった壁の中の弱点を縫って登っていくのです。エル・キャップ東壁で最もナチュラルなルートのうちの一本ですよ。確か当時全くオリジナルの14ピッチを登っています。私はこのルートをスティーブ・クインランと登ったのですが、バフィン島への遠征に出かける直前でした。アスガード峰西壁に新ルート“Hyperborea”を拓いた遠征です」

そして、なぜ長年ルートが休眠状態にあったのかという問いに対しては、「昨今、ビッグウォールのエイドクライミングなんてファッショナブルではなくなってしまったからでしょうね。でも、それも再び戻ってくるような気もしますが」と答えた。

“Adrift”は、ザブロックにとって、エル・キャピタンの壁で登った57本目のルートとなった。奇しくも今年57才の彼、自身のエルキャップでのクライミングについて以下のように語る。「実際には延べ60本のルートを登っています。“Zodiac”と“The Nose”のワンデイには2回成功しています。でも私が最も自慢したいのは、壁の中で過ごした夜の数ですよ。取付きやルート終了点で明かした夜の数を入れずに、それは717夜にもなるのです」

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