ボルダリングワールドカップ第3戦
中村真緒が初優勝、安楽宙斗3連覇、天笠颯太2位
初優勝した中村真緒
文=編集部 写真=IFSC
2025年5月23日~25日、アメリカ・ソルトレイクシティでボルダリングワールドカップ2025第3戦がおこなわれ、日本人は男女それぞれ6名が参加した。
23日の女子予選では、フランスのオリアーヌ・ベルトーヌが全5課題一撃で1位、野中生萌、伊藤ふたば、関川愛音が全完登で続く。松藤藍夢、中村真緒が4完登、葛生真白が3完登で、全員が準決勝に進んだ。
男子予選では藤脇祐二、楢﨑明智が5完登、安楽宙斗、天笠颯太が4完登、杉本怜、楢﨑智亜が3完登で、こちらも全員が予選を通過した。
24日の女子準決勝ではフランスのゼリア・アベズーと中村が全4課題一撃で1位、伊藤が3完登で5位、野中が3完登で8位、日本人は3名が決勝に進んだ。
女子決勝。内容は比較的簡単な第1、第2課題。かなりハードな第3、第4課題に分かれた。8名中6名が第1、第2課題を完登。当然6名の中で誰が第3、第4課題を登るかが勝負の分かれ道となった。
勝負は第3課題で動いた。7番手に登場した中村は、誰もが落ちていた遠い左手のホールドの保持に成功。そして抜群の集中力で後半を登り切り、ただ一人の完登を決めた。第4課題は誰も登れず、結果この第3課題が勝敗のポイントとなり、中村の初優勝が決定した。ポイントによる僅差ではなく。ただ一人の3完登による優勝。文句のつけようがない見事な勝利であった。
25日男子準決勝。安楽と韓国のイ・ドンヒュンが3完登。藤脇、天笠、楢﨑明智が2完登。杉本は1完登ながら4ゾーンで通過。日本人は大量5名が決勝に進んだ。
男子決勝。いきなり1本指を駆使する難課題から。完登は天笠とアメリカのコリン・ダフィーのみ。安楽も登れなかった。2課題目はコーディネーションを含む長いトラバース、6名が完登。3課題目はシークエンスが難しいスラブ、誰も登れない中、藤脇がこれを完登。最後の安楽も一撃完登。勝負は最終課題にもつれ込んだ。
最後は強傾斜を連続するピンチで登る。安楽はこれを一撃。見事な逆転勝利で3連勝を飾った。
女子
1 | 中村真緒 | 84.7 |
2 | ゼリア・アベズー(FRA) | 70.0 |
3 | アニー・サンダース(USA) | 70.0 |
4 | オリアーヌ・ベルトーヌ(FRA) | 70.0 |
5 | ナイル・メイニャン(FRA) | 69.9 |
6 | 野中生萌 | 69.4 |
7 | オシアナ・マッケンジー(AUS) | 44.8 |
8 | 伊藤ふたば | 44.3 |
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13 | 関川愛音 | |
14 | 松藤藍夢 | |
22 | 葛生真白 |
男子
1 | 安楽宙斗 | 84.4 |
2 | 天笠颯太 | 69.6 |
3 | イ・ドヒョン (KOR) | 69.5 |
4 | コリン・ダフィー(USA) | 59.6 |
5 | 楢﨑明智 | 54.8 |
6 | メジディ・シャルク(FRA) | 54.4 |
7 | 藤脇祐二 | 44.3 |
8 | 杉本 怜 | 29.5 |
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10 | 楢﨑智亜 |