クライミングシューズ基本のキ!そもそもクライミングシューズってなに?

そもそもクライミングシューズってなに?クライミングシューズにまつわる疑問にお答えします。

なぜフラットソールなの?

クライミングシューズのソールは、ほとんどが平面、つまりフラットになっています。

理由は「静正摩擦係数×面積×加重=フリクション」という法則があるからです。 「静正摩擦係数」とは、クライミングでいえば「滑りにくいソール(ゴム)」のこと。「フリクションが高い」とは、足が滑りにくいこと。  つまり、ソール(静正摩擦係数)がフットホールドと広い「面積」で接するとフリクションは高くなる。この広い面積を出すためには、フラットなソールが有利なのです。なお登山靴は、岩と違って砂利や泥地など着地点自体が動くため、それに対してスパイクのように食い込める、パターンの深いソールが使われています。

クライミングシューズの底面。フラットソールを採用することで、フットホールドとの接地面積を広げている

登山道など不整地を歩くためのソール。パターンが深く、砂道などに食い込みやすくなっている

クライミングシューズの主なパーツを教えて

1、ソール
岩やフットホールドに対してグリップ力を発揮する。クライミングシューズで性能が特に重要となる部分。

2、トウ
本来は「toe」で、つま先全体のことを指すが、日本のクライミングでは、つま先の表(爪側)面から甲の部分にかけてをこう呼ぶことが多い。爪側の面や甲の部分を使うことを「トウフック」ともいう。この部分に張るゴムは「トウラバー」。

3、足入れの方法
これはシューレース(靴ひも)を使うモデル。このほか、ベルクロタイプ、スリッパタイプがある。

4、プルタブ
足入れのとき、この部分を引きながら、かかと部分を靴の中にねじ込む。

5、スリングショット
かかと部分から足を前に押し出すことで、つま先部分に力がかかりやすいようにする。また、ヒールフックの安定感を高める目的もある。

6、ランド
シューズの形状を形づくり、着脱の際には伸び縮みする必要がある。ソールほどの耐久性は必要ないが、足全体を使う上級者にはフリクション性能が求められる。

フラットソールが登場したのはいつ?

フランス・ブードノウ社のEBシューズ。製作者のエドモンド・ブードノーのイニシャルから”EBシューズ”と呼ばれた

1970年代前半、フランスのブードノウ社による「EB」というモデルが最初とされています。当時、ちょっと難しい岩登りは人工登攀(ハーケン、アブミなど、道具を頼りに登る)が全盛で、フリークライミングでは5.9が高難度課題。この人工登攀や5.9レベルのフリークライミングには、登山靴や運動靴が使われていました。つまり、山歩きからクライミングまで一足の靴でこなしていたのです。  

このように山の中の世界だけなら、フラットソールの必要性はあまりなかったといえます。一方、フランス・パリ郊外の歴史あるボルダリングエリア「フォテーヌブロー」では、より難度の高いフリークライミング(ボルダリング)技術が競われていました。そして、より難しい課題を登るために、ここでクライミング専用のフラットソールブーツが登場したのです。  

しかし、このEBが登場してからも、フラットソールはあくまでも練習用(ゲレンデ用)であり、登山靴でのクライミングができないと山の世界では認められないという、今から思えば随分と保守的な考え方が、80年代中ごろまでは主流として続いたのです。

 

※本記事は2017.11.30に掲載されたものです。

 
 
 
 
 

 

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