[準決勝詳報]IFSCリードワールドカップ第2戦 ヴィラール

雲ひとつない青空のもと、セミファイナルは行なわれた。

男子はハリボテにつけられた小さなスクリューオンホールドを繋いでいく内容で、指の強い日本人にマッチするルートに見えた。上部手前のデュアルテクスチャーのポケットホールドが三連続するパート付近をいかに対応するかが決勝進出へのポイントとなった。

指が強くないとされるヨーロッパのクライマーが下部で苦戦する中、予想通り日本選手はサクサク下部を超えていた。ワールドカップを長年見てきているがこのタイプのルートは5年に一本あるかないかといったところだ。これは日本人にとってチャンスといえよう。

このチャンスを手にしたのは是永敬一郎、樋口純裕、藤井快の3名。特に是永のクライミングは圧巻であった。

難なく下部を攻略し、多くの選手を跳ね返したポケットホールドの三連発パートはキャンパムーブで回転という会場を盛上がらせるにはこの上ないムーブで突破。勢いはそのまま、単独一位の高度まで登り詰めた。是永以降の選手は誰一人としてポケットホールド三連続パートを攻略できず、是永が一位で決勝に進むことになった。

女子のルートは男子とは180度異なった内容で、スローピーなポケットホールドやボリュームが多用され、確実な登りをする選手より、博打的な登りをする選手が高度を上げていたように感じた。やはり今回もスロベニアのヤーニャ・ガーンブレットが一位で決勝に進出した。

日本人選手では小林由佳が経験を生かし、見事な判断をした登りでカットラインギリギリの8位で決勝に進出した。予選6位の大田はここからという場面で手がすっぽ抜けてしまいフォール、11位でフィニッシュ。かなりの余裕が見られただけに、非常に惜しい内容だった。

文・写真=小澤信太

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ポケットホールドを超え1位通過の是永敬一郎

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5位でファイナルへ進出 樋口純裕

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ベテランの登りをみせる小林由佳 8位通過でファイナルへ

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女子1位通過 17歳のヤーニャ・ガーンブレット

大会スケジュール

[2016年 7月 15日 金曜]
9:00 – 16:00 男女予選

[2016年 7月 16日 土曜]
10:00 – 12:30 男女準決勝 (LIVE予定)
20:00 – 男子決勝 (LIVE予定)
21:00 – 女子決勝 (LIVE予定)
22:00 – 表彰式 (LIVE予定)

*スイス ヴィラールの方が、7時間進んでいます。(サマータイム中)
7月15日(金) 09:00[スイス]= 7月15日(金) 16:00[日本]
7月16日(土) 10:00[スイス]= 7月16日(土) 17:00[日本]
7月16日(土) 20:00[スイス]= 7月17日(日) 03:00[日本]
7月16日(土) 21:00[スイス]= 7月17日(日) 04:00[日本]

ライブ放送はIFSCのウェブサイトから。
*ライブ映像は放送時間帯が乱れることがありますのでご注意ください。
*上記HPからライブ映像にたどりつけない場合は「IFSC」と「LIVE」で検索するとヒットします。


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