パタゴニア、ヒリシャンカ上映会&Giri Giri Boys Climbing Expedition 2024行ってきました

11月13日に東京・神田で開催されたパタゴニアのイベント、ヒリシャンカ上映会とギリギリボーイズのトークイベントに行ってきました。会場では鳴海さんとジャンボさんが今回の遠征で着用したM10を展示。使用感のある匂いまでして、遠征のあれこれを感じさせてくれます。

イベントの前半はパタゴニアフィルムの『ヒリシャンカ』を上映。事前に読んでいた文章では温暖化とアルパインクライミングのストーリーかなと思っていたのですが、思った以上にクライミングのストーリー。主人公はジョシュ・ワートンで、このクライマーが中々のキャラクターです。「大げさだ」と過去のフィルムを批判したりと、注目を嫌うアナログなクライマーで、自分も今回のフィルムで初めて知りました。そんな彼がペルー・ヒリシャンカのイタリアルート「スエルテ」に挑戦するストーリーです。山頂直下ではハングしたアイスを登るシーンはこんな場所があるのかとついつい興奮してしまいます。

ちなみにパタゴニアのサイトでは今回登ったジョシュ・ワートンとヴィンス・アンダーソン意外に人が山頂に立っている遠景の写真がありました。誰なんだろうと調べたところ、カメラマンとかではなくアリク・バーグとクエンティン・ロバーツのふたりが同じタイミングで山頂に至っていたのです。長年にわたって登頂されていなかった山でしたが偶然にも別ルートから登ったふたりが鉢合わせるというのも興味深いと思いました。今回のフィルムではその出来事については触れられてはいませんでしたが、ヒリシャンカのクライミングはこれからの季節のモチベーションアップにピッタリなのでYouTubeでチェックは必須です。

そして、後半は鳴海さんとジャンボさんが訪れたパキスタンの遠征についてのトークショー。普通の登山報告会と違って地図などはなく、未知性を残しながら「自分で見つける」ということを大事にした話でした。写真1枚からおおよその目星を付けて訪れ、トラブルなどを経験しながら楽しむ旅の要素についても聞くことができ、ついつい分かりやすく難しさや記録などをトレースした登山をしてしまいがちですが、本来の登山にある未知性を楽しむことに気付きを得られました。
結果としてふたりは目標としていた山に登ることはできず、リッジの途中で敗退したそうですがその感想は意外にも悔しさはなく清々しかったとのことで、これも今回の遠征を未知を楽しむことに重きを置いた結果な気もします。ふたりの遠征についての話はポッドキャストでも配信しているので、ついついグレードや分かりやすさを求めてしまう自分のような現代人はぜひ聞いてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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