ボルダリングWC第2戦ソルトレークシティ
女子はナタリア・グロスマンが初優勝
男子はアダム・オンドラが圧勝

文=北山 真 写真=IFSC 

2021年5月21日、22日、アメリカ・ソルトレイクシティーで今季第2回のボルダリングワールドカップが開催された。日本からは男子が緒方良行、杉本怜、天笠颯太、藤井快、高田知尭、女子は野中生萌、伊藤ふたば、中村真緒、石井未来、中川瑠のそれぞれ5名が参加した。

初日の予選では、男子は緒方とアダム・オンドラの2名が全5完登。杉本が3位、天笠が9位、藤井が18位で予選通過。高田は22位で惜しくも敗退。女子は野中がただ一人の全5完登で1位追加、伊藤が5位、中村が12位で予選通過した。

翌日の女子セミファイナルは難しい課題が多く、4完登は地元アメリカのナタリア・グロスマンのみ。3完登が4名で、ここに野中も入り5位。2完登が9名で、伊藤は残念ながら7位でファイナル進出はならなかった。残る6名は1完登。

男子セミファイナルはさらに厳しい内容となった。3完登が藤井のみ。2完登がアダム。1完登が7名。ゼロ完登が11名。もちろん藤井が1位通過。天笠、緒方、杉本も残念ながらゼロ完登であった。

女子ファイナルは3課題目がカギであった。バランス系の課題で、野中はスタートの足順を間違えゾーンを取れず、これが響き4位となった。最終課題はスタートから大ランジ。オリアーヌ・ベルトーネと野中のみが成功する中、最後にナタリアが登場。ランジのタイミングが悪くなかなかつかめない。じつに10回のトライを重ねた末に成功。そのまま完登しただ一人の全完登で初優勝となった。


予選を1位通過した野中生萌だが、最終成績は4位だった


うれしい地元での初優勝となったナタリア・グロスマン

男子ファイナルも第3課題がポイントとなった。小ハングにぶら下がってのスタートなのだが、実は通常とは逆の観客側を向いてのスタートとなる。そこから足を先行させスロットにフットジャムを決めるのだ。通常のスタートをして「これは逆向きだ」と気づいたのが数名。最後まで気づかなったのが数名(なんと藤井もそうであった)。そしていきなり逆向きから入り、ガッチリとフットジャムを決めたのがアダム。結果第2、第3、第4課題をフラッシュし、ただ一人の全完登で今季2度目の優勝を決めた。


圧倒的強さで連勝したアダム・オンドラ

女子

1 ナタリア・グロスマン USA
2 オリアーヌ・ベルトーヌ FRA
3 ブルック・ラブトゥ USA
4 野中生萌
5 ジェシカ・ピルツ AUT
6 ヨハンナ・フェアバー AUT
――
7 伊東ふたば
10 中村真緒
33 石井未来
38 中川 瑠

男子

1 アダム・オンドラ CZE
2 メジディ・シャルク FRA
3 ヤコブ・シューベルト AUT
4 藤井 快
5 アンジェ・ペハルツ SLO
6 グレゴール・ヴェゾニック SLO
――
14 天笠颯太
16  緒方良行
17 杉本 怜
22 高田知尭

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