国内初のキャンパシング大会、Fish and Bird で開催

文=鈴木邦彦  写真=藤枝隆介

もしも、一切足を使わずに、手だけで登ったとしたら、一番強いクライマーは誰なのだろう…。

その答えを知るべく、6月22日(土)、Fish and Bird 東陽町店で(おそらく)全国で唯一のキャンパシングのコンペ ”No Foot Game 2019″ を開催いたしました。ルールは実にシンプル、用意された課題を手だけで登って競うというもの。

予選は各カテゴリー10課題セッション方式、決勝はワールドカップ決勝方式。といった形で、足の使用が不可(壁へのスメアも含む)な点以外は一般的なボルダリングコンペと変わりません。

ビギナー、ミドル、マスター、オープンの4カテゴリー合わせて、参加者数は予想をはるかに上回る総勢160名弱! 中でもオープンクラスは、波田悠貴選手や片手懸垂でおなじみの柴沼潤選手など、文字通り「腕」に自信ありの強力な顔ぶれが参戦してくれました。


ミドル女子選手

予選から会場の熱気は最高潮!強傾斜に用意された足ブラ課題に、吼えながら手を繰り出す選手たち。カチ、ピンチ、スローパーといった多彩な極悪ホールドを握り倒し、飛んだり跳ねたりと、手だけで登っているとはとても思えないようなハイレベルなパフォーマンスの数々。運営サイドの私たちも、仕事を忘れて観戦を楽しんでしまいました。

そして決勝戦。印象に残ったのはマスタークラス3位の山田航大選手。
中学1年生でありながら、小さな体を振り子のように駆使して距離を出し、それに加え強靭な保持力で見るものを驚かせました。


マスタークラス3位の山田航大選手

波田、柴沼、尾崎などの役者が揃ったオープンクラス決勝戦を制したのは、中村颯人選手! 予選も全完登、ボリュームホールド連発のド派手な決勝課題も全完登一撃という、圧倒的な強さを見せてくれました。特に最後の課題でのキャンパシング・コーディネーションを決めてくれた時は、鳥肌が立った!


決勝の様子


オープンクラス決勝戦を制した中村颯人選手

大会全体を通して、選手の熱量、観客の盛り上がりなどは普通のボルダリングコンペよりも高かったようにすら感じます。今後も年に一度のペースで開催していき、キャンパシングの普及に尽力いたします。

ご参戦頂いた選手のみなさま、ご観戦にお越しくださったみなさま、本当にありがとうございました。また、ご協賛頂いたUP Athlete様、Per-Adra様、Thou-Fun様、eyeCandy様には心より御礼申し上げます。

オープンクラス決勝リザルト

1 中村颯人
2 佐々木政明
3 安藤圭人
4 波田悠貴
5 尾崎晃一
6 柴沼 潤

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