コナー・ハーソン、スコーミッシュで、Cobra Crackを筆頭に5本のテストピースを軽々と完登

Nat Baily/climbing.com
訳=羽鎌田学

15歳でノーズのオールフリーに成功した天才少年は20歳になり、わずか1ヵ月余りの間に4本の5.14(トラッド2本、スポート2本)と2本の5.13ステミングコーナー(トラッド)を登った。

今月初め、米国カリフォルニア生まれのコナー・ハーソンがSpirit Quest(5.14d、スポート)の終了点にクリップした時、彼はカナダのブリティッシュ・コロンビア州スコーミッシュでの花崗岩クライミング・ツアーのとんでもない1ヵ月を締めくくった。

 
 
 
 
 
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Crack of Destinyを第2登するコナー

Spirit Questは、まだ20歳とは言え、彼にとって70本目の5.14ルートだった。このルートの完登の前には、The Crack of Destiny(5.14b、トラッド)、Cobra Crack(5.14b、トラッド)、Spirit of The West(5.14a、スポート)、Tainted Love(5.13d Rステミングコーナー、トラッド)をそれぞれ少ないトライ数で登り、そして、Stélmexw(5.13cステミングコーナー、トラッド)をフラッシングしていた。また彼は、突然の足のスリップで成功にはならなかったが、The Shadow(5.13aステミングコーナー、トラッド)をもう少しでオンサイトするところだった。

コナーとは今年の春にインディアン・クリークで一度、そして夏にはスコーミッシュで何度か一緒に登ったが、クライミングに全身全霊を傾け、クライミングをひとつの技能として捉えている奴だと感じさせられた。彼のベータは、ほとんどいつもユニークで、ルート上にノーハンドレストできるところがあれば、彼はそれを必ず見つける。例えば、彼のCobra Crackのベータは、オーソドックスな一本指を使うものではなく、フリー初登でソニー・トロッターが使ったベータを個性的にアレンジしたものだった。The Crack of Destinyでは、コナーはレッドポイントの際に核心となるパート手前で、ありえないノーハンド・コウモリレストを見つけ出し、もちろんそれを使って登ったのだ。

コナーのスコーミッシュでの夏は、いろいろな意味で他の大学生と同じだった。無我夢中で登りまくり、タダ飯を食らうことに精を出し、指皮がボロボロになるほど鋭利な花崗岩と日々格闘しながらバカンスを過ごしていた。ただ今回は、右前のタイヤから徐々に空気が漏れているスバルの車で寝泊まりしながら夏休みを過ごした大学生、彼コナー・ハーソンは、大暴れしていたのだ。静かで、普通で、まったく馬鹿げた大暴れだ。

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