北平友哉が国内最難のワイドボルダー「ワイドマニア」を初登

一部のワイドクラックマニアによってトライされていた、三重県尾鷲市ナサ崎のワイドボルダーのプロジェクトを4月8日、北平友哉が初登した。

開拓者でこの課題を見つけてくれた大藪さんから頂いたトポには”日本最難級のワイドと思われる”とあり、2017年の2月と4月に計2日間トライしたが何もできずに終わった。それから1年後、再びこのルーフワイドに挑戦するために、高山から日帰りでナサ崎に向かった。

スタートで両足をねじ込んでいる時に岩がポロポロ落ちてきて目や口に入るのは経験済みのため、対策として花粉症用のメガネとマスクを着用してトライを開始。自分の得意な形に持っていくために選択したのはトポにある写真とは反対向きでスタートする事だった。すると1年前とは明らかに違う思いに包まれた。

「ヤバイっ、勝負出来るぞ!」と。

そしてレストを挟み昼過ぎに仲間に見守れる中、メガネとマスクを外して全力で逆立ちしてルーフワイドに両足をねじ込む。吠える事で全身に力がみなぎってくる。落ちてたまるか。その思いだけで岩にへばりつき続けて体が完全に楽になった時、僕は仰向けのまま岩のてっぺんにたどり着いていた。

この課題を見出してくれた大藪さんに真っ先に登れた報告をし、おそらく初登です、と教えてもらった。
課題名はもちろんそのままでワイドマニア、グレードは僕の体感+ボルダーだということで三段+(5.13−)※としました。

これまでに登ってきた国内のワイドクラックの中でももっとも難しく、ビデブーのLucille 5.13aよりやや難しくて、The Forever War 5.13c/dよりも易しく感じ、ワイドクラックボルダーのThe Warden 5.13aと同じくらいかなと思い、このグレードにさせて頂きました。開拓者の大藪さんには感謝しかありません」

※ボルダーとしてのグレードが三段+で、ルートとしてとらえた場合のグレードが5.13-ということ。三段+=5.13-という意味ではない。

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