【書籍紹介】日本50名ルート|菊地敏之(著)

日本を代表するロングルートを日本全国から選りすぐり、その概要、歴史、ルート解説を記した書籍『日本50名ルート』が白山書房より出版された。

著者は13歳よりクライミングを始め、ベルニナ山岳会、JCC(日本クライミングクラブ)を経て、長年アルパイン、フリーの両面で活躍してきた菊地敏之氏。日本国内では谷川岳一ノ倉沢烏帽子奥壁大氷柱初登、瑞牆山十一面岩アレアレア開拓などの業績を残し、また元クライミングジャーナル編集長、元オペル冒険大賞事務局長などの経歴も持つ。

本書の特徴は、著者が選出した50のルートそれぞれについて、過去の文献を綿密に調査し、詳細な歴史を記載しているところにある。それぞれのルートにつき約2ページ分が歴史解説に割かれており、読み物としても非常に興味深い。

本書には、単なるルートガイドにとどまらず「ルートの歴史とそこに情熱を傾けた開拓者たちの精神を肌身で感じ取りつつこそ登って欲しい。そしてそうした体験を通して、クライミングという文化の偉大にして普遍的な理念を掴みとっていただけたら、これほど嬉しいことはない」(本書より抜粋)という著者の思いが込められている。

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