ロシアで予定されているクライミング大会を開催保留 国際スポーツクライミング連盟(IFSC)公式声明

訳=羽鎌田 学

国際スポーツクライミング連盟(IFSC)は、国際オリンピック委員会(IOC)がウクライナへの軍事侵攻との関連を鑑みて下した勧告を受け、以下のような措置を講じることを決定した。

◎ ロシアとベラルーシで予定されていすべてのIFSC主催大会を、追って通知があるまで開催保留とする。当該大会には、モスクワ(ロシア)でのIFSCボルダリング&スピード・ワールドカップ大会、カリーニングラード(ロシア)でのIFSCユース・ヨーロピアンカップ大会(IFSCヨーロッパ大陸評議会主管)、および2023年のIFSC世界ユース選手権大会が含まれる。
◎ ロシアとベラルーシの全ての選手、チーム役員のIFSC主催大会への参加を一時停止とする。
◎ 2022年開催予定大会関係者として任命されていたロシア、及びベラルーシのIFSC役員の交代要員を指名する。

以上の措置は、IFSC理事会において満場一致で承認された。

さらに、2022年3月18日と19日にソルトレイクシティ(米国ユタ州)で開催される次回総会において承認されるべき一連の追加措置について協議を継続する予定である。それら追加措置には以下の項目などが含まれる。

◎ ウクライナ山岳クライミング連盟(UMF)に対して2022年分年会費を免除し、また2022年開催予定のIFSCヨーロッパ大陸評議会主管競技会を含む全てのIFSCイベントへの参加費を免除する。
◎ ウクライナのクライミング・コミュニティに対する支援プログラムを策定する。

全ての措置、対応は、今後の状況の推移次第で変更される場合があるものとする。

※とりあえず、4月1日~3日で予定されていたモスクワでのワールドカップ(ボルダー、スピード)はキャンセルされた。


昨年の世界選手権でふたたびチャンピオンに返り咲いた、ウクライナのダニール・ボルディリェウ 写真=IFSC

同一カテゴリの最新ニュース