本間大晴、ラ・ランブラ 9a+を完登

写真=小澤信太
文=編集部

2024年12月17日、本間大晴がスペイン・シウラナのラ・ランブラ(9a+/5.15a)を完登した。日本人では2012年の安間佐千以来、二人目となる。以下は本間によるFacebookでのコメント(許可を得て一部修正)。

「自分にとって初めての9a+で、久々のグレード更新。昨年(2023年、編集部注)3月にフラットマウンテンを登って以来だ。今回のツアーで目標達成できたことは、昨年の失敗の経験があったからこそだ。

昨年、初めて外岩ツアーを組み、しかもスペインに単独で行くという、かなり勇気ある行動をした。その際に、ラ・ランブラをトライしたわけだけど、最終的に登れず、海外外岩ツアーの洗礼をモロに受けて帰ってくることとなった。予想外の弊害だらけで自分にはまったく歯が立たなかった(ロングルートの対応力、天候や生活スタイルの順応力とか)。

この経験を無駄にはしたくなかったから、また翌年も戻ることしか考えていなかった。

そして今年2度目のツアーで戻ってこれた時は、とても高揚感に溢れていた反面、昨年のネガティブな要素がフラッシュバッグして『今回もできなかったら…』などと考えてしまい、情緒が安定していなかったのは間違いない。

トライし始め、ルート自体も40mと長いので、パート練やトライすると疲労もそれなりに溜まってくる。1日に出せるトライ数も多くて2回。限られた日数で登るのは至難である。

繋げトライでも何度も落ちて闇に堕ちかけたが、焦らず準備に徹底できたのは紛れもなく先輩たちのサポートがあったからだ。おかげで今ツアー10日目にして終了点をかけることができた。その瞬間は一生忘れないだろう。やっと報われた気がした。昨年の失敗を成功に変えられたことがとても嬉しい。スペインに戻ってきた甲斐があった。

さて、大きな壁を乗り越えて一段落。しかし数多くの9台がある中で、やっと1本目か…とため息が出てしまうのが正直なところ。先は長いなー。

もっと自分はできるはず。頑張ろ」

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