リードワールドカップ開幕戦で、森秋彩が銅メダル

文=北山 真 写真=IFSC-Daniel Gajda

7月5日、6日でリードクライミング ワールドカップ開幕戦がスイス・ヴィラールで開催された。

デビュー戦となった注目の森秋彩(もり・あい)は、予選をヤーニャ・ガーンブレットに続き2位で通過、セミファイナルでは韓国の若手(森と同じ15歳)ソ・チェヒョンに抜かれ3位に、ファイナルは8人中6名が同高度2位となりカウントバックでチェヒョンが2位、森は3位となった。


ボルダリングと同じくWCデビュー戦3位となった森秋彩

ヤーニャは相変わらず異次元の力を発揮、予選をただ一人の両ルート完登(一ルート完登もなし)、セミファイナルでは、出だしでチョークバッグを落とすというアクシデントにもかかわらず、時々腰に手をやっては苦笑いするという余裕の中、ただ一人完登。決勝でも残る7名がつかめなかったホールドをしっかりと保持し、さらに2手進んだ。


向かうところ敵なしのヤーニャ・ガーンブレット

男子は、予選ではアレックス・メゴスがただ一人の両ルート完登で1位通過したが、セミで7位と順位を落とす。ファイナルでは完登するも、地元サシャ・レーマンも完登、セミ2位のレーマンのうれしい地元初優勝となった。もう一名の完登者、中国のパン・ユーフェイが自己ベストの2位に入賞した。


地元での初優勝となったサシャ・レーマン

日本人はファイナルになんと半数の4名が出場、表彰台独占かと思いきや、結果は最悪の5位~8位となってしまった。楢﨑明智、藤井快は最終ホールドタッチにまで持ち込んだのだが、藤井は下部でボルトを踏んでいたことが判明、最下位となってしまった。

ファイナルは男女とも完全にルートセットの失敗だったと言えよう。女子は8名中7名が同じ場所でフォール、もしヤーニャも同じ場所で落ちていたら、順位こそ変わらないものの、ずいぶん盛り下がったことだろう。男子は3名が完登、2名(実質3名)が最終ホールドタッチという明らかにやさしすぎる内容であった。

男子

1 サシャ・レーマン(SUI)
2 パン・ユーフェイ(CHN)
3 アレックス・メゴス(GER)
4 ドメン・スコフィック(SLO)
5 楢﨑明智
6 楢﨑智亜
7 波田悠貴
8 藤井 快
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13 杉本 怜
19 原田 海

女子

1 ヤーニャ・ガーンブレット(SLO)
2 ソ・チェヒョン(KOR)
3 森 秋彩
4 野口啓代
5 ミア・クランプル(SLO)
6 ルチュカ・ラコヴェッツ(SLO)
7 ジュリア・シャヌルディ(FRA)
8 谷井菜月
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10 平野夏海
13 小武芽生
18 野中生萌
26 伊藤ふたば

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