リードジャパンカップ、本間大晴、森秋彩が優勝

文=北山 真 写真=小澤信太

2022年2月12日、13日、千葉県印西市の松山下公園総合体育館において、第35回となるリードジャパンカップが開催された。

12日の予選は、2ルートをフラッシングで登る。男子はAルートを完登、Bルート2位タイの本間大晴が首位、吉田智音、安楽宙斗が続いた。楢崎智亜は両ルートでミスをし、まさかの最下位となった。女子は両ルートともに1位となった森秋彩が首位、谷井菜月、伊藤ふたばと続いた。26位タイが7名出てしまい32名が準決勝に進むこととなった。

13日の準決勝は男女同時に行われた。男子はデュアルテクスチャーの連続に始まり、手数が少ない下部をこなし、上部への登竜門となるランジとなる。ところが登竜門のはずのランジはあまりに厳しく、ここで参加選手26名中実に18名がフォールするという異例の展開となった。結果7名がここを突破したので、決勝の8名だけを見ると通常のリザルトに見えるのだが、いくらなんでも厳しすぎるワンムーブであったと言わざるを得ない。藤井快が貫禄の1位、悪いムーブにめっぽう強い緒方良行が続いた。

女子はデリケートな下部(野中生萌、平野夏海などがスリップ)からチムニーを経て、強傾斜の上部はスローパーとピンチが連続する。小核心となった左の遠いホールドを取り、ルート中央へのトラバースで多くの選手が力尽きた。ここをこなし最終パートに達したのは大田理裟、小武芽生、谷井菜月、森秋彩であった。

男子決勝。場面ごとにホールドのメーカーが変わる。そのほとんどは今回初めて使うものということだ。しかしながらルートの内容はオーソドックスなものであった。ハイライトは最上部、左からほぼ水平にトラバースする部分。緒方がトラバース一手目まで。藤井、吉田がその3手先まで、さらに3手先に進んだ本間が優勝となった。予選1位でスタートした本間だが、準決勝では6位に転落、そして決勝での大逆転をなし遂げた。リードジャパンカップでは5年ぶり2回目の優勝であった。

決勝の本間大晴

女子決勝。やはり今回初見参のホールドがほとんどである。しかしやはりこちらも見た目の奇抜さとは裏腹に、内容はリードの王道である”持久系”であった。ベテラン大田理裟が大健闘、一時は暫定1位であった。それを越えたのはやはりベテラン小武芽生。クリップを通過してしまったが、これをなんとかリカバーし暫定1位となった。谷井菜月が大田と同高度ながらカウントバックで上位に。そしてすべての準備は整い森が登場。ほとんどの選手が手こずったクライムダウンパートをいともあっさりとこなし上部へ。そのまま、まったくつまずくことなく最終ホールドに達し、終了点にクリップ、リードジャパンカップ5回目の優勝を手にした。

決勝ルートを完登する森秋彩

 

 

男子

1 本間大晴 38
2 吉田智音 35+
3 藤井 快 35-
4 緒方良行 32
5 百合草碧皇 31+
6 天笠颯太 24
7 是永敬一郎 21+
8 西田秀聖 21+

 

女子

1 森 秋彩 TOP
2 小武芽生 36
3 谷井菜月 33+
4 大田理裟 33+
5 柿崎未羽 31+
6 伊藤ふたば 31+
7 中川 瑠 29+
8 阿部桃子 25

 

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