トップページ  >  ニュース一覧  >  ジェームズ・ピアソン、南仏・アノの岩場でE10 7a を初登

ジェームズ・ピアソン、南仏・アノの岩場でE10 7a を初登

2017年5月5日

文=climber.co.uk  訳=羽鎌田学

フランスからホットなニュースが届いた。ジェームズ・ピアソンがアノで、“Le Voyage”(ル・ヴワィヤージュ)E10 7aを初登したというのだ。 「このルート、かつて一度も登ったことのない最高の“新しい”トラッドルートだった、と言えます」このコメントから、彼が最新の力作にいかに満足しているかがわかるだろう。

ニースの北西、車で2時間ほどのところにあるアノ、1980年代から徐々に開拓、整備が進んで来たクライミングエリアである(ちなみに以前はアンノットと表記されていた)。周辺の山々には、ちょっとした岩壁と数々の砂岩のボルダ―が点在している。ここは、ボルダリング、スポートクライミング、トラッドクライミングの3種類のクライミングを楽しむことができるエリアだ。今回ジェームズ・ピアソンは、当エリアで最難、かつ最高のプロジェクトに出会い、それを初登したのである。

アノのトラッドルートは、コーナーに開いたクラックを登るものがほとんどだ。しかし“Le Voyage”のラインは、存在感のある美しいフェースに引かれ、そこには登るために必要最小限の数のホールドと、極めて重要なことであるが、ギアをセットできる箇所まで存在するのである。ジェームズはロケーションとルートについて次のように説明する。

「壁は、アプローチが簡単なセクターのひとつにあって、絶対に見逃すことはありませんよ。そこはもっとも素晴らしいセクターと言ってもいいでしょう。誰の目にも明らかなその壁に、下から上まで一本の見事なラインが引かれているのです。そのセクターは “Chambre du Roi”(シャンブル・デュ・ロワ)と呼ばれているのですが、そのセクターのど真ん中に壁はあるのです。そして、その上にいくに従って少しずつ傾斜を増していく壁には、途切れ途切れでもなんとか取付きから上まで続けていけそうな40mの一本のクラックが刻まれているのです。クラックの途切れているところは、壁に開いたポケットをプロテクションのセットに使えるのですが、スモールサイズのギアを辛うじてきめられるくらいに小さいのです」

トライ開始から成功までには5日間が必要だった。ジェームズはそのトライを次のように話す。「ムーブを解決するのがやっかいでしたね。パンプも激しくて。私が登ったトラッドルートで最難の一本であることは疑いありません。ただ今回は難易度についていろいろ言うかわりに、そのラインの質を強調したいですね。先ずは見て下さい。それはもう美しい、の一言に尽きます。まさに自然が創り出した驚くべきものです。もしルート上のホールドがひとつでも欠けたら、このルートは存在しなくなるでしょう。こんなルートがまだあったなんて信じられませんよ。特にここアノでは、他のフェース状の壁の多くがブランクセクションだらけなのですから。“Le Voyage”は、私が登ったことのあるルートの中で、最高の“新しい”トラッドルートであることは間違いありません」

※Eグレード=英国発祥のトラッド独自のグレード。Eで始まる(EはExtremeであるからもちろんそれ以下にHVS,VS,HSなどがある)形容詞グレードと、あとに続くテクニカルグレードからなり、この差が大きいほど危険と言うことになる。たとえばスコットランドのAchemineはE9 6cだが、ムーブが6cにも関わらずE9とグレーディングされているということはいかに危険なルートであるかということだ。

※E10 7aとグレーディングされたおもなルート
2000年、二ール・ベントレーによる南バーべッジのEquilibrium。
2000年、ジョン・デューンによるトフェットウォールのBreathless。
2007年、ジェームス・ピアソンによる北バーベッジのThe Promise。
2008年、ジェームス・ピアソンによるクラットクリフのThe Groove E10 7b。
変わり種ではアルノー・プティが2011年、セユーズで登ったレトロトラッドのBlack Beans(8b)。
そしてこの上には2006年、デイブ・マクリードによるスコットランドのRhapsody E11 7a(まれに5.14cと換算されている)がある。

>>グレード比較表

最新のニュース

minus

注目ニュース

   
   

ユーザからの最新情報

古賀志山

現在、古賀志山クライミングエリアではヘルメットの着用が厳守となっています。 持参及び着...

坊抱岩

【岩場浮石情報】 JFA の会員の方から長野県・坊抱岩の浮石情報が寄せられました。行かれる...

古賀志山

2018/10/24 古賀志山ではトポ記載の林道脇の駐車スペースが立て看板付きで駐車禁止となって...

池田フェイス

ビタースウィートの終了点直下のクラック内に、ムササビが昼間寝ています。近づくと威嚇され...

河又

2018年5月26日 ムーンビームの終了点から約1m上にムササビが巣を作っています。 # 人間にび...

jmaimagejfa

会員登録について

用語解説

グレード表

Facebookページへ

@ClimbingNetをフォロー

ページトップ