2022年度ピオレドール賞授賞式が フランス・ブリアンソンで開催される

今年度のピオレドール授賞式は、昨年同様、フランスのブリアンソンで11月18日から20日にかけて開催された。

登攀賞に選ばれたのは、ジョージア(旧グルジア)のアルチル・バドリアシュヴィリら3人によるヒンズークシュのサラグラール北西峰北西壁と、ショーン・ビジャヌエバ・オドリスコル(ベルギー)のフィッツロイ山群単独縦走「ムーンウォーク・トラバース」。そしてウクライナのミハエル・フォーミンら3人によるアンナプルナⅢ峰南東稜の初完登が審査員特別賞を受賞した。


ピオレドール授賞式会場でステージに上がった受賞者と関係者一同。ウクライナからミハエル・フォーミンも駆けつけた(中央付近、白いTシャツを着用)

昨年、山野井泰史が受賞して日本でも大きな話題になった生涯功労賞は、スロベニアのシルヴォ・カロが受賞。

授賞式は、インターネット中継され、地元のテレビ局も放送し多くの人が視聴した。受賞者たちはもちろんのこと、合計約15カ国から山岳ジャーナリストや関係者が出席して式の模様をレポートし、受賞者たちへの熱心なインタビューが行われた。

現地時間11月19日は、授賞式に先駆け、受賞した登攀について受賞者たちが一般向けに多くの写真や動画を交えてプレゼンテーションを行なった。20時から3時間にわたった授賞式では、ジョージア人が初めて受賞したということで同国のスポーツ教育省大臣が祝辞を述べるなど、祝福ムードに溢れた授賞式となった。

翌20日には、受賞者や関係者が地元の子どもたちとともにブリアンソン近郊の岩場にクライミングに出かけ、晴天の下、歓談しながらクライミングを楽しんだ。ピオレドール2022の詳細については『ROCK&SNOW098号』(12月6日発売)でも紹介する予定である。(取材協力=和田 薫)


授賞式翌日のクライミング・セッションにて。シルヴォ・カロ(左)とショーン・ビジャヌエバ・オドリスコル(右)

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