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倉上慶大、エル・キャピタンThe Noseオールフリーに成功

2017年11月17日

文=倉上慶大

11月13日、ヨセミテ、エル・キャピタンのThe Noseを全ピッチオールフリーで登りきることが出来ました。

The Nose自体に注いだ日数は述べ20日以上で、その大半を核心ピッチのGreat Roof 5.13d(5日間)とChanging Corners 5.14a(10日間以上)にかけています。その他のピッチでは5.12未満のグレードはほぼ全てオンサイトしています。

スタイルとしては昨年からの計4回のグランドアップでのトライでChanging Corners以外の全てのピッチを登りました。Changing Cornersのみトップから下降してのトライとなりましたので、最良のスタイルといえないのですが、個人的には1000m強のラインがフリーで繋がったことに満足しています。


Changing Corners(5.14a/b)に挑む倉上

The Noseのフリートライでは様々な困難がありました。各核心ピッチ自体が難しいのはもちろんですが(例えるなら核心に入ってからのボルダームーブはGreatRoofがニ/三段、Changing Cornersが三/四段ほど。特にChanging Cornersの足さばきは小川山の不可能スラブのスラブ課題・頭痛に匹敵)。

The Noseは年間で取り付くクライマーが世界で最も多いビッグウォールルート(大半がエイドパーティ)でハイシーズンではルート中に渋滞が出来るほどです。実際、1ピッチ中に3パーティ同時に取り付くという光景も目の当たりにし、トライ中に上部から人が降ってくるなど肝を冷やす経験もしました。また、各核心ピッチ(特にGreat Roof)はシーズン中に一度でも大雨が降ってしまうと染み出しが酷くトライすらまともに出来ない(昨年、アダム・オンドラも染み出しがある中で3度トライしたが完登できていない)など困難度を高める外的な要素が多く、良い条件を掴むのが非常にシビアです。

今回はトライ中に肉が露出してしまうほどザックリと左手の小指を裂いてしまうなどのアクシデントはありましたが天気にも恵まれ、トライのシーズンを晩秋にずらし渋滞を回避、また壁の中で滞在する場所もルート上から少し外れたレッジでビバークするなどして、可能な限り困難の要素を取り除いたことが完登に繋がったのだと思います。

初めてビッグウォールに取り付き、何もかもが不甲斐なかった1年前。Changing Cornersの終了点にクリップした時、当時の記憶が走馬灯のように蘇り雄叫びと歓喜の涙でいっぱいになりました。 The Noseをフリーで登ると決めた日から2年間。昨年の大敗退を経て以来、この日のために努めた1年間だったと言っても過言ではありません。今年も様々な困難がありましたがようやく、ようやくこのクライミングを成し遂げることができました。

今回、長期のクライミングツアーを容認してくれた勤め先のLostArrow inc、いつも限界を押し上げてくれるSCARPAのクライミングシューズ、トレーニングの段階から手厚くサポートをしてくれたTrail Butter、トライを励ましてくれた友人と家族、苦節を共にしたパートナーの佐藤裕介さん、そして様々な学びを与えてくれたヨセミテのビッグウォールに大感謝です。
レジェンドクライマーのリン・ヒルとトミー・コールドウェルが行ったように、いずれ私もワンデイ・ワンプッシュで登れるよう、また来年に向けて精進したいと思います。

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