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セドリック・ラシャ、レーティコン山群で WoGü 再登

2020年7月4日

fanatic-climbing.com  訳=羽鎌田学

写真=Marc Daviet
instagram @marc_daviet
Facebook @marcdavietphotography
Website marcdaviet.com

セドリック・ラシャは、以前から狙っていたスイス、レーティコン山群にあるWoGü (5.14b/8c、9ピッチ、300m) の第4登についに成功した。

このルートは1997年にビート・カマランダーによって故ヴォルフガング・ギュリッヒに捧げるルートとして開拓されたルートである。350mのこのルートを登り切るためには、非常にテクニカル、かつストレニュアスなクライミングが必要とされる。ルートの核心となるピッチは、極度に悪い8cの1ピッチとそれに劣らず困難な8b+の2ピッチ、さらに8b、8a+がある*。

WoGüのフリー初登者はアダム・オンドラ。2008年のことである。続くフリー再登者は、第2登のエドゥ・マリン、そして第3登のローラント・ヘメッツベアガーのみであった。

今回セドリックは、数週間前からマルチピッチクライミングをテーマにした“Swissway to Heaven”と銘打たれた映像プロジェクトの撮影のためにレーティコン山群に滞在していた。そして先日7月1日水曜日午後遅く、各ピッチを最初のトライでRPしながら、一度もフォールを喫することなしにルートを登り切り、完璧な一日を手に入れたのである。

「ニナ・カプレと撮影隊のメンバーと一緒に山に入ったのは3週間前です。難しかったのは、いかに状態の良い時を捉えるかでした。暑過ぎると、核心のテクニカルでハードなピッチを登ることは不可能でしたし、また湿気っていても、ダメでした。ですから、ルートをクリーニング、チェックするために何度か登った後、本気トライは2回できただけでした。

でも昨日は、風もあり、また涼しい一日で、申し分のない状態でした。夕方午後5時半に登り始め、すべてのピッチをワントライ目でRPしながら、本格的な夜がやってくる前に素晴らしい形で終えることができました。成功の秘訣は、実質的な3ピッチ目、8cのピッチの終了点直下にあるトリッキーでボルダリーな核心をワントライ目でこなすことでした。そのピッチでもたもたしていると疲れてしまい、その後のハードなピッチを登れなくなってしまう恐れがあったのです。

90年代の当時、この壁にルートを見出し、ボルトを打ち、フリーで登ろうとしたビート・カマランダーが持つ先見の明には全く驚かされます。また今回の成功は、チームを組んでくれたニナの助けに負うところが大きく、彼女には大変感謝しています。来年2021年にはSwissway to Heavenという映画の他に、特にWoGüのクライミングを記録した短編映画も公開する予定です。今回のクライミングシーンを皆さんと一緒に見ることのできる日を大変心待ちにしています」

この燃えるスイス人クライマー、セドリック・ラシャの履歴書のマルチピッチルート欄には、すでにOrbayu(8c、13ピッチ、500m、スペイン、アストゥリアス)、Silbergeier(8b+、6ピッチ、200m、スイス、レーティコン)、Fly(8c、20ピッチ、550m、スイス、ラウターブルンネン)、Zahir(8b+、8ピッチ、300m、スイス、ヴェンデンシュテッケ)、Yeah Man(8b+、8ピッチ、330m、スイス、ガストローゼン)、Free Rider-オンサイト(7c、25ピッチ、900m、米国、ヨセミテ)等のルートが名を連ねている。そこに今度はWoGüの名が書き込まれるわけだ。再登者は少ないが、レーティコン山群で絶対に欠かせないこのルートのフリー成功は、セドリックのマルチピッチクライミング映像プロジェクトのラストを飾る一本となったことは確実だ。

* WoGüが時としてヨーロッパ最難のマルチと呼ばれるゆえんである。Nirwana、Dejaなど8c+ (5.14c) を含むものもあるが、いずれも難しいのは1ピッチのみ。ちなみに世界最難は2ピッチの5.14d (9a) を擁するDawn Wall、そして1ピッチの5.15aと2ピッチの5.14cを含むValhallaである。

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